板を見ることで、トレンドや反転ポイントが読める
「速さ」「勢い」「増減」に注目する!
値動きの速さで銘柄を見極める
板を見るうえで、その他に大切なのが「速さ」です。デイトレードでは数分間で値幅を狙うため、株価の動きは速いほうがよいわけです。動きの遅い銘柄に仕掛けても、いつ利食いできるかわかりません。動きの速い銘柄に仕掛ければ、わずか1、2分で数万円利食いすることも可能なわけです。動きの速い銘柄に仕掛けたほうが、資金効率がよいということです。
また、動きが速いと、板の厚さにムラができます。買い板か売り板のどちらかが薄くなることがあり、方向が読みやすくなるのです。
板の勢いを見て方向を読む
「勢い」を見ることも大切です。これは速さと関連することですが、板の喰いつくす勢いを見るわけです。たとえば、買い板が5万株なのに対して、売り板のどこかに20万株あったとします。買い方が圧倒的に不利と思えますが、勢いがあれば、成行の買い注文がどんどん出て、喰いつくしてしまいます。場合によっては、2、3秒ですべてを喰いつくすこともあります。
株価がほぼ横ばいや、少し上がったところで勢いがつけば、上昇トレンドになる確率が高いので、買いを仕掛けるチャンスになります。
注文数の増減で反転ポイントがわかる
注文数の増減を見ておく必要があります。板に出ている注文は、ずっと出ているわけではありません。値動きによって、取り消したり指値を変えたりするので、常に増減があります。また、その他に新しい注文も出てくるわけです。
株価が勢いよく上昇すると、上値に出ていたカラ売りの注文が、踏み上げを警戒して、取り消されます。また、利食いの売り注文も、「もう少し高値でも売れそうだ」という思惑で取り消されます。 こうなると、上昇の勢いがさらによくなるわけです。
逆に、買いの勢いがなくなると、売り注文の数が増えてきます。1人がまとまった売り注文を出したりすると、次々に出てきます。こうなると、上昇の勢いはなくなり、下落に転じるわけです。下落局面でも同じようなことが起きます。株価が勢いよく下落していくと、下値に出ていた買い注文がどんどん取り消されていきます。すると、板が薄くなり、下落の勢いがさらによくなります。
そして、短期間に大きく下げると、今度は買い注文が増えはじめると同時に、売り注文が取り消され、株価が反発するわけです。このように、注文の増減を見ると、株価の方向や反転時期が読みとれるわけです。厚さ薄さと合わせて見ておきましょう。
板からなにを読みとるのか?
速さ・勢い・増減に注目!
株価の動く速さ
株価の上下を読み取るとともに、その速さも読み取る。
喰いつくす勢い
板に出ている注文を喰いつくす勢いがどれくらいあるかを見る。
注文数の増減
板が厚くなる、または薄くなる状況を、注文数の増減で把握する。
買い手と売り手の力関係を読む!
板で買い手と売り手の力関係を読むことによって、トレンドや反転のタイミングを予測することができる!
出典:最新版 これから始める株デイトレード
【書誌情報】
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公開日:2023.09.23