がつプロ変化球大事典〜フォーク&スプリット編〜
変化の仕方から握り、歴史、使い手で全て教えます!
知っているようで知らない、奥深き変化球の世界を「がっつり」掘り下げる。今回は、日本人投手が最も得意とし、海の向こう、メジャーリーグで存在感を発揮するフォーク&スプリットだ。
時代と逆行する落差!2代目“お化けフォーク”
千賀滉大/福岡ソフトバンクホークス
現在、球界のトレンドは間違いなく落差の小さい「スプリット」となっている。近年では以前であればフォークと呼ばれてたようなボールも、「スプリット」と呼ばれる傾向にある。そんな中、千賀の投げるボールは、まぎれもなく「フォーク」。ベース手前で、まさに「ストン」という表現がぴったりなほど鋭く落ちる。最速156キロの直球があるだけに、その効果は絶大。逆に、フォークの存在が直球をより活かしてもいる。あまりの落差に、球界では野田浩司以来の「お化けフォーク」と呼ばれ、他球団の打者から空振りの山を築く。「バットにかすらせたくない」という思いがこもったようなその球筋を武器に、2016年に強カソフトバンク投手陣の中で先発ローテを掴み取り、自身初の2ケタ勝利も記録している。2020年シーズンは11勝を挙げ、投手三冠王に輝いた。
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公開日:2021.01.22