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”黄金世代”代表の小祝さくらがツアー10勝目を達成!

Text:村木俊昭

首位との5打差を鮮やかに逆転!

2024年日本女子ツアー第5戦のヤマハレディースオープン葛城(3月28日~31日、静岡県・葛城ゴルフ倶楽部山名コース)は、降雨によるコースコンディション不良のため第2日が競技中止となり、大会は54ホールに短縮された。

優勝は、首位に5打差の5位タイで最終日をスタートした小祝さくら。6バーディ1ボギーの67で回り、逆転勝利を挙げた。

最終組の2組前を回り、前半で2打伸ばした小祝。バックナインの13番でスコアボードを見て、初優勝を目指すトップの竹田麗央に迫っていることを知る。
その13番をボギーとし、追撃ムードが潰えたかに思えたが、続く14番から怒涛の3連続バーディを奪い、ついに首位に並ぶ。
最終18番もバーディで抜け出し、そのまま優勝を決めた。

北海道のトップジュニアとして活躍

小祝は1998年4月15日に、ANAオープン開催の札幌ゴルフ倶楽部輪厚コースや、北海道meijiカップの舞台となる札幌国際カントリークラブ島松コースがある北海道北広島市で生まれた。
ツアーを席巻する98年度生まれの”黄金世代”の1人だ。

ゴルフを始めたのは8歳のとき。2012年の北海道高等学校ゴルフ選手権、13年の北海道ジュニアゴルフ選手権、14年の北海道女子アマチュアゴルフ選手権、北海道ジュニアゴルフ選手権などで優勝を飾る。16年には女子ツアーのニッポンハムレディスクラシックで8位に入る活躍を見せた。

そして17年のプロテストに合格。同年のクオリファイングトーナメントで9位に入り、18年のツアー出場権を手にする。

黄金世代では初の国内ツアー2ケタV

そして、18年に賞金ランキング8位で初シードを獲得。
翌19年7月のサマンサタバサレディースでうれしい初優勝を飾る。黄金世代では勝みなみ、畑岡奈紗、新垣比菜、大里桃子、河本結、渋野日向子、原英莉花に続く8人目のVとなった。

その後も20年1勝、21年4勝、22年2勝、23年1勝と毎年勝利を重ね、今大会が2ケタに達する通算10勝目だ。
「同級生は強い子がたくさんいて、プロテストは受かる気がしなかった」
とかつてを振り返ったが、黄金世代としては畑岡の11勝に次ぐ多さ。国内ツアーでの10勝は小祝が一番乗りだ。

10勝のうち5勝が逆転と、最終日に爆発力を見せる小祝。なかでも今大会は、「5打差」と過去でもっとも離れた位置から大まくりを決めた。

今シーズン、鈴木愛が2週連続優勝しているが、いずれの試合も2位は小祝だった。3月のVポイント×ENEOSではトップタイで最終日をスタートし、プレーオフで鈴木に敗戦。勝利を逃した悔しさを晴らす、派手な逆転劇だった。

プロ2年目の18年開幕戦から、国内ツアーに142試合連続出場したツアー屈指のタフネスぶりを誇るが、この4月で26歳を迎える。
「30歳までやっているかどうか。あと3~4年頑張ってやりたい」
ファンにとっては寂しい発言も飛び出したが、そこは天然キャラの小祝。飄々と10年後も現役を続けていそうな気がする。

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