サイコパスは、明るく愛想が良く、とても丁寧に話すため好ましい人物という印象を与えます。これは、もちろんある種の演技なのですが、人を引きつける方法を知っているということでしょう。
その半面、自分を良く見せるために、常にビッグマウスで平然とあり得ないウソをつき、経歴の詐称や話を盛るのも当たり前、場に合わせて主張もコロコロ変えてきます。
仮にウソや過去の発言との矛盾を指摘されても彼らは気にしません。「そんなことは言っていない」と堂々と開き直り、恥じることもありません。それどころか、不当な非難を受ける“悲劇のヒロイン”を気取りさえもします。
そして、非常に困ったことに、サイコパスは一見、好人物で堂々としているために、一定数の人間がサイコパスのことを信じ、弁護や擁護をし始めるのです。これは非常によくあることなので、十分注意してください。
【書誌情報】
『あなたの近くの危険な人物 図解 サイコパスの話』
著:名越康文
サイコパスとは、犯罪を平然と犯す、平気でウソをつき人を欺き騙すなど
「反社会的な人格」を持つ人を指す。感情に乏しく、「共感性」がない「冷徹」
な人間で、人を支配したがり、目的のためには手段を選ばないーーそんな人間が
あなたのまわりにもきっといる!本書は心理学の面に焦点をあて、社会にまぎれ、
職場、学校、サークルなどあらゆるコミュニティに、100人に1人の割合で存在す
ると言われるサイコパスを、よりわかりやすく図解する1冊。
公開日:2021.09.03