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社会に溶け込むサイコパス【サイコパスの話】

Text:名越康文

サイコパスは身近な存在

サイコパスは凶悪な犯罪者ばかりではなく、一般社会に普通に潜んでいることは前章で述べました。この章では、そんな身近なサイコパスの実態を探っていきます。いまやサイコパスは100人にひとりかふたりくらいの割合で存在しているといわれています。あなたの周りにも「じつはサイコパスだった」という人がいるかもしれません。

100人というと、ちょっと人の集まる場所なら軽く達する人数です。普段通っている学校や職場など、身近にそうした場所はいくらでもあるでしょう。その中にサイコパスが存在している可能性は十分にあります。成績が優秀で近寄りがたいアイツ、何を考えているのかわからないけれど魅力的なあの人。そういう人に心当たりがあったら、もしかしたらその人はサイコパスかもしれません。また、大きな街や駅に出れば、その中にサイコパスは一定数いると思っていいでしょう。むしろサイコパスと出会わないほうが希(ま)れといえます。そうした人たちとの揉(も)め事に巻き込まれないよう、注意したいものです。

なお、サイコパスは“白か黒か”と明確に区分されるものではなく、サイコパスという特性の程度をスペクトラム(連続体)で表したものとされています。そのため、実際には“ちょっとサイコパス傾向がある”くらいの人から理解不能な猟奇的犯罪に走る人まで、さまざまなサイコパスが存在します。すべてのタイプを含めれば、それなりの数のサイコパスが存在するといえるでしょう。

【書誌情報】
『あなたの近くの危険な人物 図解 サイコパスの話』
著:名越康文

サイコパスとは、犯罪を平然と犯す、平気でウソをつき人を欺き騙すなど「反社会的な人格」を持つ人を指す。感情に乏しく、「共感性」がない「冷徹」な人間で、人を支配したがり、目的のためには手段を選ばないーーそんな人間があなたのまわりにもきっといる!本書は心理学の面に焦点をあて、社会にまぎれ、職場、学校、サークルなどあらゆるコミュニティに、100人に1人の割合で存在すると言われるサイコパスを、よりわかりやすく図解する1冊。