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ビジネスマンとしてのサイコパス【サイコパスの話】

Text:名越康文

ビジネスシーンで生きるサイコパス性

ビジネスの現場にもサイコパスは普通に存在します。サイコパスの持つ特性は、ビジネスシーンによっては仕事を有利に運ぶ能力として表れます。

たとえばプレゼンテーション能力に長けていること。サイコパスは自分を魅力的に見せるのが得意です。自分のビジョンやアイデアを雄弁に語り、他者を引きつけることができます。物事を慎重に進める人に比べ、ウソやハッタリも交えて他者を納得させ、どんどん仕事を進めていく点では、リーダー向きの能力があるといえるでしょう。つねにスリルや変化を求め、新しいことにチャレンジしていくという面もサイコパスは持っています。

一方、その能力は営業においても活かされます。魅力的なトークで相手を引き込み、販売や勧誘をグイグイと推し進められます。普通の人なら相手の立場や反応を見て躊躇してしまう場面でも、サイコパスは気にせずに自分の話を押しとおします。相手の弱みを突いてどんどん攻め、最後は丸め込んでしまう……こうした営業マンがいたら「サイコパスかも?」と疑いたいところです。

その反面、丁寧さを求められる仕事や地味なチーム作業などは、サイコパスの苦手とする分野です。サイコパスは無責任で、他者をコントロールしたり手柄を自分のものにすることを第一に考えます。じつのところ、実務はあまりできるわけではないのです。そのうえ他者からの批判などには、逆ギレすることもあります。このような人に意見しても、徒労に終わる可能性が高いでしょう。

【書誌情報】
『あなたの近くの危険な人物 図解 サイコパスの話』
著:名越康文

サイコパスとは、犯罪を平然と犯す、平気でウソをつき人を欺き騙すなど「反社会的な人格」を持つ人を指す。感情に乏しく、「共感性」がない「冷徹」な人間で、人を支配したがり、目的のためには手段を選ばないーーそんな人間があなたのまわりにもきっといる!本書は心理学の面に焦点をあて、社会にまぎれ、職場、学校、サークルなどあらゆるコミュニティに、100人に1人の割合で存在すると言われるサイコパスを、よりわかりやすく図解する1冊。