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ある一点を支点に振れば簡単にクラブの芯で球を捕えられるようになる!!

Text:佐久間馨

テークバックの始動を別の視点から考えてみます。多くのレッスン書では、スウィングは「軸を意識しろ」と言います。しかし、ゴルフスウィングに軸はありません。ましてや背骨を軸にスウィングするなんて不可能です。背骨はS字状をしていて1本の棒ではないので、軸になりようがない。あり得ないことを、無理にイメージしようとするからゴルフが難しくなるのです。

従来の「頭を動かすな」とか「軸を意識しろ」は一切忘れてください。では、どこを動かさずにスウィングするといいのか?ある一点を支点に振れば、簡単にクラブの芯で球を捕えられるようになります。それは左胸鎖関節、左の鎖骨が胸骨に接しているところです。ノド元の左右にグリグリした突起が2つありますが、その左側の突起です。

この左の突起を支点に、①左肩を斜め下方に押し下げる。もしくは②右ヒジを引く。または③右肩を引き上げる。いずれの方法(意識)でも構いませんが、①②③がすべてバックスウィングの動きです。いわば、左の突起はコンパスの針の位置になり、右手小指と左手人差し指が重なるところ(グリップのインターロックするところ=Sメソッドでは「X点」と呼ぶ)が、コンパスの鉛筆の先端です。

左の胸鎖関節を中心にX点は完全な円運動となり、コンパスの針の位置がズレなければ、いつも一定の円を描くことができます。言い換えると、いつでもクラブヘッドの芯で球を捕える再現性が約束されるというわけです。ちなみに、左胸鎖関節を支点にスウィングをすると、多くの人は「インサイドに引きすぎでは?」とか「テークバックがフラットすぎるのでは?」と感じるかもしれませんが、実際に飛球後方からチェックすると、上のようにX点は75度の平面上を上昇しています(ドライバーの場合)。 時計盤でいえば、5時半と11時半を結んだ傾きが75度なので、かなり垂直に近い平面で決してフラットではないことがおわ かりいただけると思います。

【書誌情報】
『誰でもできるナイスショットの絶対法則』
著者:佐久間馨

ゴルフのパットがうまくなるために、1アドレス(構え方)、2ストローク(打ち方)と距離感、3グリーンの読み方を写真を交えてその方法をわかりやすく解説。ラウンド当日の練習方法も、5分間~20分間の練習時間別に紹介。パッティングは、グリーンの傾斜を読む力、その感性を育むために必要な基礎技術をこの本で体得していただきたいと願いながら書きました。技術と感性が向上し、スコアアップに、そしてゴルフのおもしろさアップにつながりましたら幸いです。

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