エネルギーは体内で作られる
糖質は体内でブドウ糖となり、身体を動かすエネルギー源となることは、すでに説明した通りです。ということは、糖質を制限してしまったらエネルギー不足になって、身体に悪影響が出てしまうように思われます。
しかし、安心して下さい。人間は飢えた状態でも生き延びられるよう、体内でエネルギーを作り出す機能が備わっていて、糖質を摂らなくても代わりの方法でエネルギーを得られるのです。その仕組みについて見ていきましょう。まず、なんらかの理由で糖質が不足すると、血中を流れるブドウ糖が不足します。
すると、肝臓や筋肉の細胞に取り込まれていたグリコーゲンを分解してブドウ糖に戻して血中に放出しエネルギー源とするのです。そして、このグリコーゲンも尽きてしまうと、今度は脂肪細胞に取り込まれた中世脂肪がエネルギーとして使われ、一部はブドウ糖になって血中に戻されます。
この仕組みにより、糖質を摂らなくても、体内でエネルギーを作り出せるのです。そのため、なんらかの理由でまったく食事が摂れなくても、水さえ飲むことができれば、ある程度は生き延びることができます。脂肪細胞の中性脂肪がエネルギーに変われば、やせていきます。これが糖質を制限することでやせるメカニズムなのです。
出典:『眠れなくなるほど面白い 図解 糖質の話』著:医学博士 牧田善二
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本書『眠れなくなるほど面白い 図解 糖質の話』では「糖質」の本質について図解を用いてわかりやすく解説します。糖質と健康の関係だけでなく居酒屋やファミレスなどで困ったときのメニュー選びとして糖質が少ないものをご紹介!読むだけで一気に糖質のことが理解できます。
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図解シリーズは、右側に文章左側に図解が乗っているので、本が苦手な人にも理解しやすい構造になっています。
図解シリーズには健康・実用だけでなく大人の学びなおしにぴったりな教養のテーマも。ぜひ手に取って確認してみてください!
カロリー制限VS糖質制限やせるのはどっち?
人が太るただひとつの原因は「糖質」にあります。そう断言できる理由を見ていきましょう。私たちはブドウ糖と酸素を反応させてエネルギーを作り出して生きていますので、糖質は必須です。ところが、糖質を必要以上に摂ると、エネルギーとして使われなかったブドウ糖が余ってしまいます
血中にブドウ糖が余ってくると、すい臓から出てくるインスリンというホルモンの働きで、ブドウ糖はグリコーゲンに替えられ、筋肉や肝臓に貯蔵されていきます。ところが、貯蔵できないほど余ってしまうと、脂肪として体内に溜め込んでしまうのです。
つまり、糖質を摂り過ぎてブドウ糖が余るから太るのです。
お酒は飲んだほうがいい!
肥満の原因はカロリーではなく糖質ですから、「太り気味だからお酒を控えるべき」というのは大きな誤解です。むしろ、お酒をまったく飲まないよりは、適度に楽しんだほうが、血糖値が上がらず太らないというエビデンスがあります。
ただし、ビールや日本酒、紹興酒は糖質を多く含むので、飲むならワインや蒸留酒(焼酎やウイスキー)にしましょう。
もちろん、お酒に弱い人が無理して飲む必要はありませんし、飲み過ぎには注意が必要ですが、食事とともに適量の飲酒を楽しむことは、肥満対策に効果があるのです。
どっちを選ぶ?
小腹が空いたときは我慢するのではなく、間食しても構いません。ただ間食も、どのようなものを食べるのかによって大きく違ってきます。
糖質制限を具体的に解き明かす!
★日本食は「ヘルシー」は大きな間違い!
★ちょこちょこ食べたほうが太らない
★〝野菜を最初に食べると太りにくい〞は本当
★若々しくパワーの溢れる身体を作るには
★ダイエット商品でも大人気! 人工甘味料は敵か? 味方か?
などなど気になるタイトルが目白押し!他にも「糖質なんでもQ&A」で糖質制限のありがちな疑問をひとつずつ答えていきます!
いかがでしたか?糖質制限でお酒を飲んでいいなんて最高ですよね!これから夏に向けて糖質制限でダイエットを行ってみたい方にもおすすめの一冊です。
本書『眠れなくなるほど面白い 図解 糖質の話』を通じ、「糖質制限」の基本、病気との関係、ありがちな誤解などを理解して、「糖質制限」についての知識を深めていただければ幸いです。
公開日:2022.09.07