体の状態から見る自律神経4タイプ
●あなたの今の状態は?
心因性腰痛のきっかけとなる自律神経の乱れ。交感神経が優位になる場合もあれば、副交感神経の働きが高まるなど同じ自律神経でも次ページのように、バランスが変化します。まず、一番理想的なのは【①絶好調タイプ】の状態。交感神経と副交感神経が正常に朝と晩で交互に高まるため、体の不調がない状態です。たくさん働いても、翌日にはしっかり回復します。その他の状態になっている人は右上を目指しましょう。【②頑張り過ぎタイプ】は心因性腰痛に悩む人がなりがちな状態です。交感神経が高まることで興奮状態になり、副交感神経への切り替えがうまくできません。
現代人に非常に多く、不眠、冷え性、下痢などの症状を引き起こします。【③のんびりタイプ】は、②と逆に副交感神経の働きが活性化された状態です。お昼に交感神経が高まらず、眠気がとれず一日中活力がない状態になってしまいます。【④お疲れタイプ】は、どちらの働きも低くなっている状態。安眠ができず、日中も調子が上がらない状態です。ストレスや生活習慣などが原因で自律神経のバランスが取れなくなってしまっています。腰痛だけでなく、メンタル的な不調も感じやすい状態にあります。①の最適な自律神経の状態にできるよう、生活習慣を改善しましょう。
あなたの自律神経はどのタイプ?
【出典】『原因不明の腰痛は自律神経が9割』
著:小林弘幸/順天堂大学医学部教授 日本文芸社刊
執筆者プロフィール
順天堂大学医学部教授。日本スポーツ協会公認スポーツドクター。スポーツ庁参与。順天堂大学医学部卒業、同大学院医学研究科を修了。ロンドン大学付属英国王立小児病院外科、アイルランド国立小児病院外科での勤務を経て、現職。自律神経研究の第一人者として、トップアスリートや文化人のコンディショニング、パフォーマンス向上指導に携わる。『医者が考案した「長生きみそ汁」』(アスコム)、『死ぬまで歩くにはスクワットだけすればいい』(幻冬舎)など、著書も多数。
病院で検査してもわからない……。原因不明の腰痛を“自律神経”から改善する一冊。国内でおよそ3000万人が悩んでいるとも言われている『腰痛』。
腰痛の原因はぎっくり腰やヘルニアなど様々ですが、実はその80%以上が原因不明と言われています。コロナ禍でカラダを動かすことが少なくなったため、「座りっぱなしだったから」「運動不足だから」と腰痛の原因を運動不足や筋肉疲労によるものだと思い込み、原因を突き止めようと病院を受診しても、結果は『異常なし』。よくわからないまま筋弛緩剤や炎症を抑える薬だけ飲むも、なかなかよくならない、という人が多くいます。また、腰痛は気になるがゆえにインターネットで検索すると、ガンや膵炎などの症状と一致することもあり、長く続くと不安に煽られて毎日楽しく生活することができなくなってしまうことも。そんな長引く謎の腰痛ですが、それはストレスと自律神経の乱れから来る現代病『心因性腰痛』かもしれません。本書では、そんな原因不明の腰痛を持つ人に向けて、自律神経の名医が腰痛の原因になっている自律神経を整えて痛みを取る『心因性腰痛』の改善法を紹介します。リラックスするための入浴法から腸がよみがえる食事法、心を軽くするために必要な考え方、生活習慣など、誰でもすぐに実践できる心因性腰痛の改善法を掲載します。しつこい痛みで、マッサージ・整体・針など、どんなに骨や筋肉への治療を試しても良くならない腰痛をお持ちの方にはぜひ読んで頂きたい一冊です。
公開日:2022.03.30