自律神経が整う炭水化物のとり方
●朝昼晩で炭水化物の量をかえる
炭水化物は人間が生きていくために欠かせない栄養源なので、無理に抜く必要はありませんが、食べ方には注意が必要です。炭水化物をガッツリ食べると血糖値が急上昇し、その際交感神経がグンと優位になります。そうなると、その後の反動で一気に副交感神経が優位になるため、急激な眠気、だるさを感じるように。前ページで朝食をしっかり食べることとお昼を控えめにと伝えていたのはこのためです。
一番良い食べ方は、「炭水化物をメイン」にした食事は3食のうち1食にし、それ以外の2食はお茶碗に軽く一杯、おにぎりなら1個などにするということです。炭水化物がメインの食事というのは、ラーメン、うどん、カレーライス、牛丼、寿司など様々ですが、お米よりも小麦粉を使ったラーメンやうどんの方が消化に時間がかかり腸に負担がかかるといわれていますし、炭水化物+脂質の高カロリーな組み合わせは内臓に負担がかかり、自律神経を乱す原因になります。我慢のしすぎもストレスを溜めてしまうので、日を通してバランスを取るようにしながら、炭水化物を上手に摂り入れましょう。炭水化物を軽めにした際には、タンパク質を少し増やします。夜は消化にいいものを食べたいので、豆腐や納豆などの大豆製品がおすすめです。
血糖値スパイクに要注意
食後の急激な眠気やだるさ…。それは血糖値の乱高下によるものかもしれません。血糖値スパイクと呼ばれ、それが続くと慢性的な自律神経の乱れや別の病気を誘発することになります。なので昼の炭水化物のドカ食いは絶対にNG。できたら時間をかけてゆっくりと咀嚼して食べることを心がけましょう。
炭水化物は組み合わせを意識
「炭水化物」といっても、お米+焼き魚、おにぎりと味噌汁などの組み合わせと、ラーメン+チャーハンセット、パスタ+バゲットなどの組み合わせとではかなり違います。できるかぎり前者を意識し、高カロリーなものを食べる際はルールを決めて食べるようにしましょう。
【出典】『原因不明の腰痛は自律神経が9割』
著:小林弘幸/順天堂大学医学部教授 日本文芸社刊
執筆者プロフィール
順天堂大学医学部教授。日本スポーツ協会公認スポーツドクター。スポーツ庁参与。順天堂大学医学部卒業、同大学院医学研究科を修了。ロンドン大学付属英国王立小児病院外科、アイルランド国立小児病院外科での勤務を経て、現職。自律神経研究の第一人者として、トップアスリートや文化人のコンディショニング、パフォーマンス向上指導に携わる。『医者が考案した「長生きみそ汁」』(アスコム)、『死ぬまで歩くにはスクワットだけすればいい』(幻冬舎)など、著書も多数。
病院で検査してもわからない……。原因不明の腰痛を“自律神経”から改善する一冊。国内でおよそ3000万人が悩んでいるとも言われている『腰痛』。
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公開日:2022.04.11