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一軍ローテ投手から得た刺激と学び。先発にこだわり自らもローテ目指す千葉ロッテマリーンズ高卒2年目右腕、田中晴也!【ラブすぽ独占インタビュー】

Text:花田雪

故郷の新潟で快投

千葉ロッテマリーンズの高卒2年目右腕・田中晴也投手が急成長を見せている。プロ1年目の昨季は身体づくりの期間もあって公式戦初登板が8月にずれ込んだが、今季は開幕からファームで先発として躍動。4月終了時点で4試合に登板し、未勝利ながら20回1/3を投げて防御率3.10。特に4月29日に故郷の新潟で行われたオイシックス戦では7回を投げて被安打3、無失点の快投を見せた。ラブすぽでは今回、シーズン中の「一軍デビュー」も期待される田中投手に独占インタビューを敢行。今季の成長の理由やプライベートでのリラックス法まで、たっぷりと話を聞いた。

キャンプで一軍投手陣から刺激
プロでも“先発”にこだわりたい

――2年目の今季も開幕から約1カ月が経ちました。とても良いスタートを切れていると思うのですがいかがでしょう。

田中 春季キャンプでも一軍に帯同させてもらいましたし、開幕してからも二軍で先発としてたくさん投げさせてもらっているので、すごく良い期間を過ごせていると思います。

――昨季と比較して、自分の中で「成長」を感じる部分はどこですか?

田中 ストレートも変化球も、ひとつひとつの球種の質も上がってきていますし、今まで以上にストライクゾーンで勝負できる強いボールを投げられていると思います。先発としても長いイニングを投げることができていると感じています。

――「先発」へのこだわりは強い?

田中 プロ入りからずっと先発でやりたいという思いがあったので、こだわりは強いですし、これからもこだわっていきたいと思っています。

――一軍で過ごしたキャンプの日々はどんな刺激がありましたか?

田中 先発ローテで回っている投手をはじめ、結果を残している先輩が沢山いる中で、「活躍している選手はこういう生活をしているんだな」と目の当たりにしたことで刺激も、学びも本当に多かったです。

――具体的に、どんなことが「学び」になりましたか?

田中 たとえば、(佐々木)朗希さんだったり種市(篤暉)さんだったり、小島(和哉)さんだったり、一軍の先発ローテで投げている投手は食生活の面から気を配っていたり、練習前の準備も大切にされているのを見て「すごいな」と思いました。

――技術的なアドバイスももらった?

田中 ストレートやフォークなど、各投手の感覚などを聞くことはできました。

――一軍の投手の中で特に「感覚」が近いなと感じる投手はいますか。

田中 キャンプではなく自主トレの話になるんですけど、西野(勇士)さんと一緒にやらせてもらって、ピッチングスタイルも近いものがあるし、感覚の面でも似ているなと感じる部分はありました。

――目指すべき投手像に西野投手は近い?

田中 参考にできる部分を見ながら、目指していきたいです。

――田中投手の「ピッチングスタイル」を自己分析すると、どういうスタイルですか?

田中 まずは真っすぐを主体とした中で、全体としてまとまりのある投手を目指しています。その中でより長いイニングを投げてチームを勝ちに導けるようになりたいです。そのためにも今は強い真っすぐと空振りを獲れる変化球を身に付けていきたいと思っています。

――「真っすぐ」についてはどんなこだわりが?

田中 一番は「空振りが取れるストレート」。それを目指しています。数値的な部分もスピードも、どちらも上げていきたいです。スピードについてはトレーニングをする中で自然と出てきたらうれしいなと思っています。

――現在の最高球速は?

田中 高校時代から1キロ上がって151キロです。

――目標とする球速はありますか?

田中 速いに越したことはないですし、将来的には160キロくらい出せるようになればうれしいです。

――変化球についても伺います。今、一番自信のある球種は?

田中 自信があるのはスライダーです。ただ、これから伸ばしていきたいのはフォークです。

――やはり「落ちる系」のボールは欲しい?

田中 そうですね。空振りを奪える球種が欲しいので。去年に比べたらよくなってきていますし、スライダーも含めて、すべての球種で空振りを取れるようになりたいです。

――フォークを投げるうえで意識している部分は?

田中 真っすぐと同じ軌道で入って、そこから落ちるイメージを大切にしています。それが一番、空振りを奪う確率が上がるはずなので。

――現在の野球界では球速アップの方法や変化球の投げ方も含め、多くのトレーニング方法が乱立している時代でもあります。そんな中から、田中投手はどうやって「自分に合ったトレーニング」を選んでいるのでしょう。

田中 いいなと思ったものは「やってみる」こと。そのうえで、結果が出なくてもすぐにやめるのではなく、続けてからしっかりと判断するようにしています。

――ということは、これまで「捨てたトレーニング」もある

田中 ありますね。今はプライオボールを使ったトレーニングを取り入れているんですけど、それもまず「やってみて」自分の中でしっくり来たので続けています。

今季の目標は一軍ローテ
休日は“サウナ”でリフレッシュ

――今季は「ゾーンで勝負できている」という言葉がありましたが、それもトレーニングなどでボールに力がついたから?

田中 真っすぐで空振りやファウルを取れるようになってきたので、しっかりとゾーンで勝負できるようになってきたんだと思います。

――ゾーンで勝負するのは、球数を減らしたいという意図もある?

田中 長いイニングを投げるためには重要なことなので意識はしています。

――先発として投げるうえで大切することは?

田中 QS(6回以上投げて自責点3以下)を達成することは先発としての仕事なので、そこは一番意識しています。

――ファームでしっかりと結果を残しいている今、残りのシーズンでの目標を聞かせてください。

田中 シーズンを一軍のローテーションに入って終える、というのが目標なんですけど、そのためにはまず一軍で投げること、一軍初勝利を目標にしています。

――一軍での初勝利はイメージできていますか?

田中 できています。オープン戦でも初めてZOZOマリンで投げさせてもらって、良い経験になりましたし、一軍で投げる自分をよりイメージできるようになりました。

――少し野球の話からそれるのですが、高卒2年目で寮生活。毎日野球漬けの日々を過ごす中で、なにかリフレッシュする方法はありますか?

田中 ――大谷(輝龍)さんと早坂(響)の3人で、よくサウナに行きます。

――「整う」感覚はつかめていますか?

田中 いや、まだ語れるほどではないです(笑)。「気持ち良いな~」と思いながら入るくらいで。翌日がオフのときなどは食事に行って、サウナに行って、リラックスしてあとは寝る、という感じです。

――たとえば大谷投手、早坂投手と一緒に食事をするときは野球の話をするのでしょうか。それとも、野球とは関係ない話?

田中 野球の話が多いですね。特に寮で食事するときはテレビで一軍の試合が流れているので、それを見ながら話しています。

――どんな話を?

田中 プレーしている選手を自分に置き換えてみたりすることが多いかもしれません。

――真面目ですね!

田中 いや、そんなことないです……。みんな同じような感じだと思います(笑)

――では最後に、ラブすぽの読者、全国の野球ファンに自己PRをお願いします。

田中 自分の持ち味はストレートなのでマウンドから堂々と真っすぐを投げ込む姿を見てほしいです。応援よろしくお願いします!

――ありがとうございます!

収録:2024年4月30日
インタビュー及び記事執筆:花田雪
協力:千葉ロッテマリーンズ

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