ケガ予防とパフォーマンスアップのためのストレッチ
ランニング前後にストレッチをしていますか?いきなり走ると身体に大きな負担がかかり、関節を痛めやすくなるので必ずストレッチを。また、ランニング後にも筋肉をほぐし、疲労回復のためのストレッチを行いましょう。
筋肉の緊張を緩和する練習後の静的ストレッチ
運動した翌日、身体が疲れて安定したパフォーマンスが出せなかったり、身体が重いと感じた経験をした人も少なくないと思います。とくに激しく動いた翌日は疲れが残りがです。ランニング後の筋肉は乳酸がたまり、収縮して硬くなっているため、老廃物が流れにくい状態に。練習後などにストレッチをしないと、筋肉がさらにかたくなり、疲労が残しやすくなってしまいます。ランニングで使った身体のあらゆる筋肉をストレッチを行って伸ばすことで、筋肉の緊張をやわらげ、血液の流れをよくして疲労回復や柔軟性の向上などが得られます。
運動とセットでクールダウン(ストレッチ)を行うとケガを予防することができ、稼働した筋肉を緩めて可動域の柔軟性もアップ。翌日の練習でもよいコンディションで臨むことが可能となり、ケガをしにくい強い身体づくりにつながります。また、深呼吸を入れながらストレッチすることで、リラックスにつながる効果もあり、睡眠の質を上げる効果も期待できます。ただ、逆効果を招きかねないので、ストレッチは「いた気持ちいい」程度にとどめておくのが良いでしょう。震えが出るまで行うと、筋肉は逆に縮んでしまうので注意を。
静的ストレッチの効果
心身がリラックスして血圧や心拍数がダウン。副交感神経を刺激し、リラックス効果を高める。。
心身のリラックス
体を動かすと、心拍数や血圧が上がり、交感神経が働く。静的ストレッチで全身の筋肉がほぐれ、副交感神経を優位に働かせ、リラックス効果が高まります。
疲労回復
筋肉は疲労すると収縮する性質があり、静的ストレッチで伸ばすことで血流がスムーズに循環。疲労回復を早めることができます。
静的ストレッチを行う上での注意点
・反動をつけずに行う
・ゆっくりと伸ばし、痛みを感じる寸前で止める(筋肉が震えるほど実施すると効果がない)。
・最低でも20 秒間は伸ばして姿勢をキープする。
・伸ばしているときは息を止めず、吐きながら伸ばす。伸ばしきったら、ゆっくりと呼吸を行う。
胸を開く
【上半身】20~30秒
ストレッチポール上に乗り胸を開く
ストレッチポールに乗って、胸を開く。その状態で腹式呼吸します。
【出典】『「山の神」神野大地の必ずやるべきランニングバイブル』 著:神野大地
【書誌情報】
『「山の神」神野大地の必ずやるべきランニングバイブル』
著:神野大地
青山学院大学時に「山の神」として一躍脚光を浴び、箱根駅伝4連覇に貢献した神野大地氏。彼が日々実践するトレーニングとランニングメソッドを初心者ランナー向けにまとめた一冊。元々は学生時代、ケガに苦しみ思うように走れなかった時期に、食事やセルフケアを見直しトレーニング法を身体に負担のかからないように改善するなど、様々な改革を実行した神野氏は大学卒業後も自身が考案したトレーニングでケガを予防しながら記録を伸ばしています。正しいランニングフォームで走ることはもちろん重要ですが、走り始める前のストレッチ法や、ランニング後のセルフケアの仕方などランナーの心構えとして知っておきたい実践法を紹介。
公開日:2024.02.20