高強度で最大の効果を得るタバタ式トレーニング
タバタ式トレーニングは、最大酸素摂取量(VO2MAX)を最も効率よく上げるプルトコルです。高強度で短時間に、間欠的に行うトレーニングで、トレーニングの種類や動きなどに特に決まりはありません。20秒間という短時間にハードな動きをして心拍数を上げ限界に追い込んだ後、10秒の休息を挟み、これを8セット繰り返す計4分間のトレーニング。このプロトコルで心肺機能が向上することが証明されていて、長距離走などの有酸素運動エネルギーと、短距離や中距離などの無酸素運動エネルギーの両方に効果があると言われています。
タバタ式トレーニングで重要なのは8ラウンドを通して、20秒間を最大心拍数に近いレベルで休みなく動き続けること。簡単そうに見えますが、20秒間全力で動くのは想像以上に厳しいです。しかし、心拍数を上げることがこのトレーニングの最大のポイントなので、厳しくても頑張って心拍数を上げてトレーニングを実施してください。ただ、とてもきついトレーニングなので、週に1~2回行えば十分期待できる効果が得られます。練習で自分を追い込むことにフォーカスできる日に、このメニューに入れると良いでしょう。
タバタ式トレーニングの効果
高負荷の運動を実施することで、心肺機能が鍛えられ、持久力の向上につながる。
持久力の向上
有酸素エネルギーと無酸素エネルギーの両方の力を同時に高められます。これにより酸素を摂取する量が増え、持久力がアップ。ジョギングやマラソンをより長く続けられるようになります。
運動強度の目安
強度の目安として最大心拍数を活用します。
<最大心拍数の計算方法>
220-年齢×0.9/毎分の心拍数
タバタ式トレーニングの方法
全力もも上げ
シンプルだけど、かかる負荷は高め!
両足を左右にジャンプ移動
場所を選ばず、どこでもできる「もも上げ」はとてもシンプルなメニューですが、正しい姿勢を保ち続けていれば、しっかりと「もも」に負荷がかかります。何度も足をあげたりおろしたりしているうちに、つい姿勢が猫背になったりと崩れがち。目線はしっかりと前を向き、前かがみにならないように意識しましょう。
足はももを上げきった高さでキープ
背筋を伸ばしながら、左足で身体を支えながら右足を上げます。息を吸いながら右足をおろし、今度は左足を同じように上げます。上げた足はももの高さでキープすることを意識し、視線は真正面を見ることを心がけて姿勢をキープさせてください。
【出典】『「山の神」神野大地の必ずやるべきランニングバイブル』 著:神野大地
【書誌情報】
『「山の神」神野大地の必ずやるべきランニングバイブル』
著:神野大地
青山学院大学時に「山の神」として一躍脚光を浴び、箱根駅伝4連覇に貢献した神野大地氏。彼が日々実践するトレーニングとランニングメソッドを初心者ランナー向けにまとめた一冊。元々は学生時代、ケガに苦しみ思うように走れなかった時期に、食事やセルフケアを見直しトレーニング法を身体に負担のかからないように改善するなど、様々な改革を実行した神野氏は大学卒業後も自身が考案したトレーニングでケガを予防しながら記録を伸ばしています。正しいランニングフォームで走ることはもちろん重要ですが、走り始める前のストレッチ法や、ランニング後のセルフケアの仕方などランナーの心構えとして知っておきたい実践法を紹介。
公開日:2024.05.26