就寝前に副交感神経を優位にする
「質のよい睡眠」とは何か?たとえ長時間寝ても疲れがとれないことがあります。逆に、短時間でもすっきり目覚めることができる場合も。ではどうすれば「質のよい睡眠」を手に入れることができるのか? ポイントは夕食後の3時間の過ごし方にあります。
夕食中は口を動かし食事を楽しみ、交感神経の働きが急上昇します。けれども食後は胃腸を働かせるため、副交感神経の働きが徐々に高まります。この両者は一方が高まると他方が低くなる、いわば「シーソー」のようなメカニズム。そのため、交感神経の働きは逆に低下し、心身はゆっくりとリラックス状態に向かっていきます。
食後、交感神経と副交感神経の働きが入れ替わり、十分に副交感神経の働きが高まるまでに3時間。もしその前に寝てしまうと、副交感神経の働きが十分上がり切らず、いくら寝ても体が疲れたままということに。
つまり、睡眠においても「腸のゴールデンタイム」をしっかり確保することが大切なのです。そして、この3時間はリラックスして副交感神経を活性化させること。入浴も熱いお湯は交感神経の働きを上げるのでNG。ぬるめのお湯にゆっくり浸かりましょう。
また、寝る前は機敏に動かずゆっくりした動作を心がけるように。スマホや明るい照明も避け、脳を刺激しないこと。そうすれば、自然と快適な眠りにつくことができます。
出典:『眠れなくなるほど面白い 図解 自律神経の話』 著:小林弘幸
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 自律神経の話』
著:小林弘幸
シリーズ累計発行部数130万部突破!心身ともに健康であるために最も重要な『自律神経』をテーマに、健康・実用ジャンルで制作する図解シリーズ最新作!メンタルとも深い関わりがあり、乱れていると身体の不調を感じる人も多く、これまでも注目を浴びてきた自律神経。人間の生命活動における働きの中で重要な“自律神経”とは、そもそもどういうものなのか、また、“乱れてしまう”と出てくる症状の話や、即効性もある超カンタンな整え方、さらに最近多い『ネットで自分の症状を調べると不安になる』という悩みの対処法まで、初心者にもわかりやすく、専門医が全て解説します。原因不明の頭痛、肩こり、腰痛、不眠、過呼吸、めまい、動悸、息切れ、吐き気、慢性的な倦怠感など、病院で検査しても血液検査は正常だし、原因がよくわからない…という不安を抱える人の症状の改善にも貢献できる一冊です。
公開日:2020.08.07