宇宙の片隅で、銀河系のはずれにある
私たちが住む地球は、太陽の周りを回っています。太陽は、地球を含めた8つの惑星とたくさんの衛星などで、太陽系というグループをつくっています。そして、その太陽系は「天の川銀河(銀河系)」と呼ばれる銀河のなかにあり、中心からおよそ2万8000光年の距離にあります。私たちはつい、地球が宇宙の中心ではないかと思ってしまいがちですが、宇宙には中心も終わりもありません。
全宇宙には1000億個以上の銀河があるといわれていて、天の川銀河はそのなかの1つです。そして、太陽系はその天の川銀河のはずれのほうに位置します。天の川銀河は約2000億個の恒星と星間ガスという物質によってできています。
麦わら帽子を2つくっつけたような形をしていて、真ん中のふくらんだ部分は「バルジ」といい、古い星やガスなどの物質によってできていて、その中心に巨大なブラックホールがあります。そして、帽子のひさしに当たる部分が「ディスク」。天の川銀河のディスクは渦巻き状になっており、バルジが棒状なので、棒渦巻銀河に分類されます。この銀河全体を包んでいる、広大で薄い球状の部分を「ハロー」といい、ここには球状星団が分布しています。
そしてハローを包み込んでいるのが、「ダークマター(暗黒物質)」と考えられています。天の川銀河の直径はおよそ10万光年、バルジの厚さはおよそ1万光年、ディスクの厚さはおよそ1000光年あることがわかっています。
出典:『眠れなくなるほど面白い 図解プレミアム 宇宙の話』 著:渡部潤一
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解プレミアム 宇宙の話』
監修:渡部潤一
「地球はどうやってできたの? 宇宙のどこにあるの? 」「太陽が巨大化するってホント?」「月のクレーターや『月の海』って?」「 宇宙はどんな構造?いくつもあるの? 」など素朴なギモンに即答で宇宙のナゾに迫る! ——地球の生い立ちから、お隣の天体・月の謎、太陽と惑星の素顔、恒星と銀河、宇宙論まで、最新の天文学、宇宙物理学、惑星科学に踏まえてやさしく解説。豊富なイラスト、61テーマと興味深い宇宙・星座コラムで、夢とロマンに満ちた、いちばん新しい宇宙の姿がよくわかります。太陽系のナゾから最新の宇宙理論まで、宇宙のフシギをズバリ解明します!
公開日:2024.02.01