あいさつは部下からではなく上司の自分から
リーダーの話し方のなかで、特に大切なのが、あいさつです。
あなたは部下にきちんとあいさつをしていますか?
あいさつは「先に気づいたほうからする」というのが、あいさつのルールです。肩書やポジションであいさつの順番を決めてはいけません。
あいさつは下のものだけがすればよいことで、部下があいさつしても、ろくに応じない上司さえ時折見かけることがあります。
これでは、職場の雰囲気を明るくするどころではありません。
職場の雰囲気を良くしようと考えるなら、あいさつは、上司のほうから積極的に行なうようにするべきです。
私は日本フィリップスの副社長時代、あいさつは部下からという社内の悪しき習慣を破って、新入社員であろうと社員の顔を見たら、私から積極的にあいさつをするようにしました。
いつでも、どこでも顔を合わせたら、目を合わせ、笑顔で、やや大きめの声で行なうというのを徹底したのです。
続けること3カ月、社内はいつでもあいさつが飛び交う、明るく活気あるものに変わりました。
ご利益はそれだけではなく、あいさつによって社員が率直にものを言う(スピーク・アウト)という成果も得られたのです。
そのときの経験から、人間的能力の高いリーダーは左図の「6つのK」と「3つのS」を持つものだ、と考えるようになりました。
【出典】『面白いほど役に立つ 図解 人を動かすリーダー力』
著者:新 将命 日本文芸社刊
執筆者プロフィール
新 将命(あたらし まさみ) 株式会社国際ビジネスブレイン代表取締役社長。1936年東京生まれ。早稲田大学卒業。シェル石油、日本コカ・コーラ、ジョンソン・エンド・ジョンソン、フィリップスなどグローバル・エクセレント・カンパニー6社で社長職を3社、副社長職を1社経験。現在、ライザップグループ株式会社など数社のアドバイザーを務める。「伝説の外資トップ」と称され、“実論”にもとづいた独自の経営論・リーダーシップ論には定評がある。
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公開日:2022.07.14