◉購買選択に重要なのは「色」
アメリカのマーケティングの研究によると、消費者が店舗を訪れて「買う」「買わない」の選択をするのは、わずか90秒。そして約93%の人が商品のビジュアルを見て決めているといわれています。
ビジュアルの中でも色で判断している人は84・7%と極めて高いことがわかっています。最終的には商品の見た目、そして色が決め手になっているのです(ベリッツィ、ハイト1992)。
82ページで紹介した色の時間感覚を変化させる効果と組み合わせると強力です。内装を寒色にすると来店者は時間をかけて商品を選び、閲覧する時間が増加し、結果として購入額が増えるといいます。
◉誘導されている「色数」
テレビショッピングではバッグ、財布などの商品を扱っていますが、その色の種類に注目してください。多くの商品が4〜5色で展開されています。特にこの「5」というのは魔法の数字であり、5色展開にすると売り上げが増えるといわれています。
「グレイ」と「ライトグレイ」、「マスタード」と「ジャスミン」のように近い色もあります。似ている色はコスト的に減らしてもよいと思われるかもしれませんが、5色の中から選んでもらうということが重要なので
す。安価で複数個の購入を期待できるものに関しては、色数を増やしても効果はあります。
出典:決定版 色彩心理図鑑
【書誌情報】
『決定版 色彩心理図鑑 』
ポーポー・ポロダクション 著
色彩心理ジャンルでロングセラー連発!
「ポーポー・ポロダクション」による、色彩心理のすべてがつかめる決定版!
色の不思議な心理効果から色が見える仕組み、色の由来、雑学までを、
図・イラスト・写真でわかりやすく解説します。
公開日:2022.05.18