◉赤い服を着たときの反応
戦闘状況でのジャージの色が、戦闘時の体力と心拍数の物理的パラメーターに及ぼす影響の調査があります。体重、身長、年齢が同じ28人の男性アスリートに、スポーツの服装の色、赤と青をランダムに割り当てました。
赤いジャージを着用している参加者は、心拍数が高く、競争心に関係があるトリガーとなる男性ホルモンのテストステロンがでて、また自信がわき、足の筋力も増すことがわかっています。参加者の身体機能は赤いジャージによって影響を受けることがわかっています(ミュンスター大学、他2013)。
◉緑のリラックス効果
私たちは歩いているときに無意識に色の影響を受けて、速度がどう変化するか調べた実験があります。実験参加者は緑、赤、白が映された大きなTV画面に囲まれたトレッドミル(室内用ウォーキング、ランニングマシン)で、もっとも快適な速度でウォーキングまたはランニングをしました。
その結果、緑の環境で歩くと、赤と白の状態と比較して心拍数が大幅に減少することがわかりました。これは緑がつくるリラックス効果と考えられます。これにより緑はエネルギーの節約を促進できるという予測もしています(ブリキ、マジェド2019)。
出典:決定版 色彩心理図鑑
【書誌情報】
『決定版 色彩心理図鑑 』
ポーポー・ポロダクション 著
色彩心理ジャンルでロングセラー連発!
「ポーポー・ポロダクション」による、色彩心理のすべてがつかめる決定版!
色の不思議な心理効果から色が見える仕組み、色の由来、雑学までを、
図・イラスト・写真でわかりやすく解説します。
公開日:2022.05.22