◉赤提灯が赤い理由
照明として使われた「提灯」。いつしか看板として居酒屋の店先に飾るようになったものが「赤提灯」です。赤はとても目立つ色であり、他の色がたくさんあっても一番目立ちます(誘目性・158ページ)。
また、赤は胃腸の働きを活発にする働きがああり、赤提灯を見ていると食欲がでてくる傾向にあります。さらに赤は行動を促進する色。一杯やろうか、我慢しようか悩んでいると、赤い色が背中をトンと押す作用があるのです。
◉浦島太郎と色彩心理
日本のお伽話である浦島太郎の話にも、色彩心理の効果が見られます。
浦島太郎は助けた亀に海中に連れて行かれます。竜宮城では乙姫に歓迎され、タイやヒラメの舞い踊りを見ながら、3年の月日が流れました。家族や友人を思い出した太郎は、玉手箱をもらい浜に戻ります。そこで玉手箱を開けてしまうと、白い煙がでてお爺さんになってしまったという話です。竜宮城で過ごした3年は地上では非常に長い年月だったということです
深い海の底、青い海に囲まれた場所では時間を短く感じます(82ページ)。さらに楽しいときは時間が経つのを忘れるものです。お伽話ですが、この話は科学的なエッセンスが入っているように感じます。
出典:決定版 色彩心理図鑑
【書誌情報】
『決定版 色彩心理図鑑 』
ポーポー・ポロダクション 著
色彩心理ジャンルでロングセラー連発!
「ポーポー・ポロダクション」による、色彩心理のすべてがつかめる決定版!
色の不思議な心理効果から色が見える仕組み、色の由来、雑学までを、
図・イラスト・写真でわかりやすく解説します。
公開日:2022.05.27