飛ばしたいなら4本指でつかめ!
飛ばすためのグリップのつくり方を説明しましょう。
まず左手は、人差し指から小指の4本の指で握る、フィンガーグリップにします。指の付け根付近でグリップする感覚です。
親指がグリップから離れた位置にあるため、親指の腹を上からグリップにあてがう形になります。4本指側と親指とで、反対方向から拮抗してグリップを固定する感覚です。
手のひらにはすき間がありますが、その空間を少し「つぶす」ようにしてグリップを完成させます。親指が短く見える、いわゆるショートサムのグリップになります。
手のひらがグリップに密着しない点について、「頼りない」と言う人がいますが、野球のボールを投げるとき、手のひらはボールから浮いているはず。すき間は気にせず、指先でグリップをしっかり握ることを優先してください。
逆に、手のひらを使って握るのは、飛距離が必要ないときのグリップです(パームグリップ)。つまり全番手、同じように握っているわけではないのです。
右手は、親指と人差し指の間をぴっちりと締めたときにできる「V字」がとにかく重要です。
このV字を左手親指の上にあてがってください。切り返しの際にクラブの重さを、左手親指とこのV字で受け止め、押し返します。インパクト付近でもこの2本でクラブを押し込みます。
逆に言えば、そうなるような手の向きでグリップをつくることが前提となってくるわけです。
このV字がきっちり締まっていれば、それだけでボールは打てます。ですから、このV字以外の右手については、実際どうでもいいといえます。
グリップは、通常「握る」と言われますが、それよりも「つかむ」とか「つねる」のほうがニュアンス的には正解なんです。
出典:『最長406ヤード! 浦大輔のゴルフ“かっ飛び”メソッド』著/浦大輔
【レッスンプロ情報】
●浦 大輔
東北福祉大学ゴルフ部出身の人気ブロコーチ。「プロゴルフアカデミー」のヘッドコーチ。身長170cmながら、400ヤード級のショットを放つ。特に飛距離アップのレッスンを得意としている。
書籍情報:『最長406ヤード! 浦大輔のゴルフ“かっ飛び”メソッド』
著者:浦大輔
本書の著者は400ヤード級のドライバーショットを放ち、飛距離アップをメインとするゴルフのレッスンプロ。これまで動画や書籍によって、著者の多岐にわたるスウィング・メソッドを紹介しているが、この本で初めて自身のスウィング論を公開。身体の構造(筋肉や骨)や仕組み、物理学などに基づいた、根拠のあるロジックによりスウィングのスキルアップの方法を解説する。プロゴルファーのスウィングをマネをして覚えるのもひとつの上達方法だが、「コックは何のために使うのか?」「右足は地面を蹴れているのか?」「右腰位置でインパクトできているか?」など、スウィング動作一つ一つについてその目的、理由を解き明かしながら具体的な身体の動かし方や使い方を解説。テキストのほかに数多くのカラー写真や、本書撮り下ろし動画によっても、わかりやすく紹介している。
公開日:2022.06.21