筋肉の回復を早めてケガのリスクを下げる
ランニング後は、静的ストレッチだけでなくアイシングも行ないましょう。運動によって体に負荷をかけると、筋肉の細胞は損傷します。損傷した細胞は少しずつ修復されていき、この過程で細胞は以前よりも強化されます。これを「超回復」と呼びます。
ところが、運動後に何もケアをしないと、修復のペースが遅くなる可能性があります。細胞が損傷すると壊れた細胞を消化する酵素が活性化しますが、実はこの酵素は周辺の正常な細胞も一緒に消化してしまうのです。
しかし、アイシングで筋肉を冷やせば、この被害を最小限に抑えることができます。消化される細胞が少ないほど筋肉の回復は早まり、超回復の効果も高まります。
アイシングの方法はとても簡単。足首やひざなど「疲労で張りを感じる部分」を氷で冷やすだけです。「アスリートならまだしも、一般ランナーがアイシングするのは大げさでは?」などと思わないでください。回復が遅れ、疲労が蓄積すれば故障のリスクが高まります。たとえ気温の低い真冬であっても、違和感があるようならしっかりアイシングしましょう。
出典:『図解 中野ジェームズ修一のランニング教科書』
【書誌情報】
『図解 中野ジェームズ修一のランニング教科書』
著:中野ジェームズ修一
人気トレーナーによる最強の新しいランニングの入門書。多くのランナーが望み、目標とする「疲れないでラクに長く走れる」方法をはじめ、「健康のため、ダイエットのため」のランニング法など、目的別に効果的な走り方とポイントをわかりやすく図解で教える。ランニング未経験者でも気軽にはじめられるよう、シューズ選びから、正しいフォームやトレーニング法、距離を伸ばすための練習メニュー、ランニング前後のストレッチまで、ランナーが持つフィジカル面とメンタル面の悩み、疑問にすべて答える1冊。また、本書では目的別、体質別に、走るのにベストな時間帯などやその理由を解説し、最適な効果を得るための、とっておきの「タイミングランニング法」を教えます!!
公開日:2022.07.12