自由自在に動く柔軟な肩甲骨
先にお伝えした通り、肩甲骨はほかの骨との接点が少なく、宙に浮くような形で様々な筋肉に支えられているのが特徴。この特殊な構造により、下記にある6方向への多様な動きを可能にしています。さらに、肩甲骨の動きに肩関節が連動することで腕の動作がスムーズに行われ、立体的に動かせるのです。
●肩を上げる、すくめる「挙上」
●上げた肩を下げる「下制」
●背中を開く、腕を前に出す「外転」
●胸を張る、肩甲骨を寄せる「内転」
●腕を横から上げる「上方回旋」
●上げた腕を下ろす「下方回旋」
本来であれば、このように肩甲骨は6方向への動きが可能ですが、いずれかの状態が続いていたり、できない動きがあったりする場合は、肩甲骨に不調が発生しています。例えば、背中が丸くなった猫背などの悪い姿勢は、肩甲骨が外転した状態になっています。また、腕を上げる動きで痛みが出る場合は、四十肩・五十肩の疑いがあります。
肩甲骨は全身の動作や健康にも関わってくる重要な部位なので、筋肉がコリかたまらないよう日頃から意識することが大切です。
出典:『1週間で勝手に痩せていく体になるすごい方法』著/栗原毅
【書誌情報】
『専門家がしっかり教える 健康図解 あらゆるコリ、痛みが消える肩甲骨はがし 』
著:藤縄理
コロナ禍による運動不足やテレワーク、日常的な家事や育児からくる疲れなどの影響で、体に不調を感じている方は多いのではないでしょうか。その不調は「ガチガチの肩甲骨」が原因かもしれません。猫背や巻き肩をはじめ、足を組んだり、頬杖をついたりすることがクセになっている方は要注意!悪い姿勢が身についてしまっていると、肩甲骨がずれ、そのまわりの筋肉が凝り固まってしまいます。そこから肩や首のコリ、背中や腰の痛みなどの不調につながり、頭痛やめまいを引き起こして体全身のトラブルに発展するのです。本書ではその不調の元凶である「ガチガチの肩甲骨」を解きほぐす、エクササイズをイラストと図解でわかりやすく紹介しています。そもそも肩甲骨とはいったいなんなのか、どこに位置しており、どのような役割を担っているのか専門家が丁寧に解説しているので、より意識を高めて取り組むことができます。健康寿命を伸ばし、正しい姿勢を崩さずに生活するための体幹や骨を強化するエクササイズや、肩甲骨はがしとセットで行うと効果がアップする症状別エクササイズも掲載。体の不調の改善も予防もできる未来への健康投資に最適な一冊です。
公開日:2023.04.05