適度な負荷が骨を強くする
「少し体を動かしただけで息苦しくなる」「階段の上り下りで息切れがする」。こんな症状がある人は、日常的に呼吸が浅くなっている「隠れ酸欠」かもしれません。
肩甲骨が外転した前かがみの姿勢が続くと、背中が丸まって胸郭が圧迫されます。それと同時に、胸郭と連動して呼吸を助ける横隔膜や肋間筋などの筋肉にも負荷がかかり、肺の機能が低下。空気を十分に得られず、酸素と二酸化炭素の入れ替えが悪くなることで酸欠状態に陥り、息苦しさを感じるのです。
また、酸欠状態になって困るのは息苦しさだけではありません。実は体全体で消費される酸素量のうち、約20%が脳で使われています。そのため、脳はちょっとした酸素不足でもすぐに影響を受けてしまいます。例えば脳が酸欠になった状態で急に立ち上がると、立ちくらみを起こします。
集中力や判断力が落ちたり、眠気が続く、頭痛が起きる、もの忘れが多くなるなどの症状も、脳の酸素不足によって引き起こされるトラブルです。このように、肩甲骨のズレや悪い姿勢は、一見関連がないように思われる酸欠を引き起こし、様々な不調を招いてしまうのです。
出典:『1週間で勝手に痩せていく体になるすごい方法』著/栗原毅
【書誌情報】
『専門家がしっかり教える 健康図解 あらゆるコリ、痛みが消える肩甲骨はがし 』
著:藤縄理
コロナ禍による運動不足やテレワーク、日常的な家事や育児からくる疲れなどの影響で、体に不調を感じている方は多いのではないでしょうか。その不調は「ガチガチの肩甲骨」が原因かもしれません。猫背や巻き肩をはじめ、足を組んだり、頬杖をついたりすることがクセになっている方は要注意!悪い姿勢が身についてしまっていると、肩甲骨がずれ、そのまわりの筋肉が凝り固まってしまいます。そこから肩や首のコリ、背中や腰の痛みなどの不調につながり、頭痛やめまいを引き起こして体全身のトラブルに発展するのです。本書ではその不調の元凶である「ガチガチの肩甲骨」を解きほぐす、エクササイズをイラストと図解でわかりやすく紹介しています。そもそも肩甲骨とはいったいなんなのか、どこに位置しており、どのような役割を担っているのか専門家が丁寧に解説しているので、より意識を高めて取り組むことができます。健康寿命を伸ばし、正しい姿勢を崩さずに生活するための体幹や骨を強化するエクササイズや、肩甲骨はがしとセットで行うと効果がアップする症状別エクササイズも掲載。体の不調の改善も予防もできる未来への健康投資に最適な一冊です。
公開日:2023.04.11