常識を疑ってみる
かつて、卵はコレステロール値を上昇させるから、脂質異常症(高脂血症)の人は食べるのを控えましょうと言われていました。ところがその後の研究で、コレステロールを多く摂取したら、その分、体内で合成されるコレステロールの量が低下することがわかり、厚生労働省が発表している平成27年(2015年)版の「日本人の食事摂取基準」からもその表記は消えています。
これはほんの一例で、かつての常識が今は非常識ということがよくあります。それでも、その人にとって強烈に印象に残るような情報は、何年経ってもしぶとく脳内に残り続け、なかなか消えないということがあります。あるいは、自分にとって都合のいい情報だけが残り続けるという場合もよくあります。
健康意識が高まってくると、今まで以上にたくさんの情報に触れるはずです。そのときに、過去の自分の常識を持ち出して、頭ごなしに批判したり排除したりするのではなく、目の前にある最新の情報を一旦は受け取り、情報の精度を確かめ、必要に応じて情報のアップデートをしていきましょう。
断食にしても、ほんの数年前までは限られた人がやることで、修行や忍耐など強い精神力を必要とするものというイメージだったと思います。しかし、最新のエビデンスによって、空腹時間を長く保つことがオートファジーの活性化につながることがわかると、多くの人が興味を示し実践するように変わりました。年末に大掃除をして家の中をクリーンにするように、自分の常識も古くなったものは捨てて、新しく有益なものを取り入れていきましょう。
出典:『10万人以上を痩せさせたダイエット専門鍼灸院が教える 一生太らない生活』著/関口 賢
【書誌情報】
『10万人以上を痩せさせたダイエット専門鍼灸院が教える 一生太らない生活』
著:関口賢
若い頃は痩せていたのに、年齢を重ねるにつれて太ってきたり、健康診断の数値が悪くなっていく人は多くいます。本来食べることは人間が生きる上で欠かせないことですが、現代人では逆に体に必要以上の栄養を取り込んでしまって、食べることが逆に不健康を招いてしまっているケースが多く見られます。そのままの生活を続けてしまうと、内臓脂肪によるぽっこりおなかだけでなくやがて生活習慣病となり、最終的には寝たきりになってしまったり、取り返しのつかない病へ発展することも。本書では、そんな体型や数値が気になる人に向けて、10万人以上のダイエットに貢献してきたダイエット専門鍼灸院代表の著者による、内臓脂肪を落として、誰でも簡単に痩せて健康になれる『週1ずぼら夜断食』を紹介します。
公開日:2023.09.25