気になる子の保護者と話すときのポイント
「園での対応」と「子どもの変化」は必ずセットで
保護者に子どもの気になる様子を話す場合は、伝え方に十分な配慮が必要です。最も気を付けたいのが、欠点の指摘に終始しないこと。減点主義で子どもを評価し、できていない部分をあげつらうような話し方では、保護者を傷つけるばかりで解決には結び付かないでしょう。
そこで大切なのが、気になる言動に加えて、園でどんな対応をしているか、それによって子どもにどんな変化があったかをセットで伝えることです。この情報を付け加えられるかどうかで、保護者からの信用度が大きく左右されます。もし、保護者に協力を求めたい点(家庭でもやってもらいたいことなど)がある場合は、その後に話すとスムーズになるはずです。
また、子どもの気になる言動は、すぐに解決に至らないことも多いもの。むやみに保護者を焦らせることなく、長い目で見守ることの大切さも、会話の中で伝えられるといいですね。
伝え方の基本
やってしまいがちな話し方&改善法
一生懸命に話しているつもりでも、相手に伝わらなかったり、傷つけてしまったりすることがあります。そうした事態を避けるため、よくあるNG例と改善法を知っておきましょう。
【出典】『発達障害の専門家が教える 保育で役立つ気になる子のサポートBOOK』著:湯汲英史
【書籍情報】
『発達障害の専門家が教える 保育で役立つ気になる子のサポートBOOK』
著:湯汲英史
幼稚園や保育園で言葉や行動や少し「気になる子」はいませんか?落ち着きがない、ずっとボーっとしている、「わからない」が多く、会話が成り立たない、すぐウソをつく、他の子や保育者をベタベタ触る……など。そのような気になる行動や言葉を発する子どもたちのサポート法を多数の声かけ例とともに丁寧に解説。また、「気になる子」の周りの子どもたちにも焦点をあて、周りの子どもたちや親御さんへのフォローや対応策のほかにクラス全体が過ごしやすくなる環境づくりのアイデアを提案します。そのほか、園でのスムーズな連携の仕方や有効的な記録の取り方など、今すぐ実践したい保育で役立つ情報を豊富に収録。保育学生さんや新米保育士さんだけでなく、改めて「気になる子」のサポートについて考えたいベテラン保育士さんなど多くの方にぜひ手に取っていただきたい一冊です。
公開日:2024.07.03