怒られたときに相手が納得する謝り方
「心配かけてごめんなさい」
ふたつのテクニックを組み合わせる
謝罪で一番大切なのは、最初に相手の怒りが収まるまで謝り続けることです。いくら原因や対策を説明したくとも、怒りが鎮まらなければ聞く耳を持ってもらえません。
「もうそろそろいいかな」と思って、話を進めようとしたときに、「本当に悪いと思っているの?」とダメ押しされるような状況だったら、相手がどのような謝罪を求めているかを考えるといいでしょう。
相手が「何がダメだったのかを謝って」などと事実についての謝罪を求めているようであれば、「遅れてしまってごめん」と、事実にフォーカスして謝りましょう。「このことについて謝罪をしている」というのが明確になれば、相手も納得してくれる可能性が高くなります。
一方、「何が『ごめん』なの?」というように、あやまる対象を問い詰められた場合は、「待たせている間、心配かけてごめん」や「ひとりで寂しい思いをさせてごめん」というように、相手の気持ちにフォーカスして謝るのが得策です。この場合は、相手が「こちらの気持ちをわかってくれている」と感じるまで、感情に寄り添いましょう。あくまでも、表面的ではなく、本当に悪いと思っているのが伝わるように話すことが重要です。
これらのふたつのアプローチですが、どちらか一方だけで納得してもらうことはあまりありません。事実への謝罪と気持ちへの謝罪、それらを組み合わせて、相手が「わかった、もういい」と言ってくれるまで、謝り続けることが大切です。
謝罪にはふたつのパターンがある
1.事実についての謝罪
- 「遅刻しちゃってごめん」というように、事実にフォーカスして謝る
- ビジネスの現場であれば、「大変なミスをしてしまい申し訳ありません」「◯◯円もの損害を出してしまい、すみません」というように、事実を述べて謝罪する
2.気持ちに対しての謝罪
- 「ひとりで待たせてしまい、心配かけてごめんなさい」というように、気持ちにフォーカスして謝る
- ビジネスの現場であれば、「さぞかし気をもまれたことでしょう」「関係者の方々にご心配をおかけしました」というように、感情に対して謝罪する
「本当に悪いと思っているの?」など、相手が納得しない場合は
このふたつのアプローチを上手に組み合わせて謝罪する
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 語彙力の話』著:五百田達成
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著:五百田達成
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公開日:2025.01.14