近代日本競馬に多大な貢献をした名馬の名前を冠したレースとは!?
年始恒例の東西金杯が終わり2025年の競馬が走り始め、早くもクラシックを占う「シンザン記念」が今週は開催される。
古くは、2002年にダービーを勝ったタニノギムレット、2012年に牝馬3冠を達成したジェンティルドンナ、GⅠ9勝をあげた女傑アーモンドアイなどを輩出している。
そんな「シンザン記念」だが、そもそもレース名にもなっている【シンザン】とは何かを解説するとしよう。
シンザンとは馬名であり、1961年に誕生し、史上2頭目で戦後初のクラシック3冠馬となった馬である。
その名前を取っての「シンザン記念」は、シンザンが1965年に引退してすぐの1967年に重賞として創設されるほど、シンザンは日本競馬にとって強烈なインパクトを残している。
その偉業を振り返ってみると、当時グレード制が導入されておらず、クラシックの5競走、桜花賞、皐月賞、オークス、日本ダービー、菊花賞と古馬の天皇賞(春・秋)と有馬記念の3競走を加えた8つの競走を八大競走と言われ、重賞の中でも格の高いレースであった。
そのうち、牡馬3冠だけではなく天皇賞(秋)と有馬記念も勝ち、日本競馬史上初めて「五冠馬」の称号を与えられた馬でもある。
しかも、1963年のデビューから1965年の引退までの19戦全てで連対しており、これは中央競馬でのレコード記録で、積み上げた勝利は15にも上る。
シンザンは競走馬だけではなく、種牡馬としても皐月賞や菊花賞を勝ったミホシンザン、菊花賞を勝ったミナガワマンナをはじめ重賞勝ち馬を多く輩出ししている。
さらに、1969年から1992年まで24年連続で産駒が勝利し当時の日本最長記録であった。
※現在は28年連続で産駒が勝利したノーザンテーストが記録を保持している。
このように長らく近代日本競馬に貢献してきたシンザンは、1995年に当時のサラブレッド日本最長寿記録を更新し、さらに1996年5月3日には当時の軽種馬(アラブ馬も含む)の日本最長寿記録も更新するほど長生きし、1996年7月13日に老衰で亡くなった。
果たして、シンザンのような名馬が「シンザン記念」から誕生するのか!?
発走は、1月13日の中京競馬場、15時30分に発走する。
公開日:2025.01.11