空気の読めない人を会話にとけ込ませる魔法
相手の知らなさそうな分野の質問を投げかけてしまうのが効果的
自己主張の強い、その場の空気の読めない人と会話を交わすのはかなり疲れるものです。
こういう人は自己中心性バイアスが強いと考えられます。自己中心性バイアスとは、他の人の感情を読み取る能力が不足しており、何かにつけて自分目線で物事を考えてしまう傾向をいいます。
ここではそんな人がいる会議の席でスムーズな打ち合わせができないときのために、さりげなく会話の主導権を手放させ、うまくその場にとけ込ませてあげる方法をご紹介しましょう。
それは相手が何か主張したら、それに対して答えられなさそうな質問を投げかけることです。
たとえば「○○さん、ちなみに過去のデータの推移はどの程度なのですか?」とか「別の視点から見た場合の□□についてどうしたらいいでしょうか?」など相手が即答できないような質問を選ぶようにします。すると言葉につまり、気持ちよく話せないとわかると話の主導権を手放すはずです。その後、他の人の発言の途中でまた主張しはじめたら、他の質問を投げかけます。繰り返し続けていけば、自己中の人でも勝手な主張をやめ、会話の輪に入ってもらえるようになります。
これを実践するためには普段から聞き上手であることが必要です。相手の話をきちんと受け止めながらも、自分の得意分野で勝負できるように話をうまく誘導できるスキルを習得しましょう。
無理をしてしまい、周りの会話と噛み合わない相手がいたら
「私が聞いた話では□□は競合のA社がすでに取り扱ってるらしいので、ウチも乗り遅れないようにしないと」
「私だったら〇〇にしますね。〇〇だったらきっとうまくいきますよ」
「ちょっと会議の要点とズレてるみたいだな…」
「先ほどの〇〇〇〇の件ですが、過去にどのような事例があったのかいくつか挙げることは可能ですか?」
「先ほどの〇〇〇〇の件につきましてはいくつかデータを挙げてもらいましたが、□□について、実際どれくらいの数字が出ているのかデータはありますか?」
即答できないような質問を投げかけて暴走にストップをかけよう!
「それは的を射たいい意見ですね」
会話にきちんと入ってこられたらホメてあげる。
【出典】『白魔法の心理学』監修:渋谷 昌三
【書誌情報】
『白魔法の心理学』
著:渋谷 昌三
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さらに、誰かに頼られたら助けてあげたいし、その人のためになるなら自分が多少つらくてもやってあげよう、と考える人もいます。でも、お礼も言ってもらえなかったり……。
そういったことを繰り返していると、知らないうちにだんだんと心が疲れている状態になっていることも。
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公開日:2025.03.10
