ミスをしてイライラが止まらないときに取り入れたい即効心のブレーキワーク【今度こそ「不安ぐせ」をゆるめる ポリヴェーガル理論】

不安、イライラを抑えるための対症療法

今すぐ不安やイライラを抑えたいというときに効く、おすすめのワークを紹介。

いずれも、困ったときに対症療法として実践するとよいでしょう。

こちらで挙げているシチュエーションにかぎらず、広く使えるワークばかりなので、「緊張したらこれをやってみよう」「リラックスしたいときに試してみよう」というふうに、その時々の状況と得たい効果に応じて行ってみてください。


困ったときにすぐ効く簡単ワーク【日常のシーン】

ミスをしてイライラが止まらないとき

仕事でもプライベートでも、ミスをしてイラッとしてしまう瞬間は少なくありません。

ミスをした自分を「何やってるんだろう」「もっと気をつけていればよかったのに」と責め、ふつふつと怒りが湧いてきて、交感神経の高ぶりを止められなくなってしまう。そのイライラが次のミスを誘発し、悪循環に陥ることもあります。

こうした負のループに陥るまえに、いったん深呼吸や顔を冷やすといったワークを行って、穏やかなブレーキを取り入れたいものです。

イライラしたらワークで2つの迷走神経を刺激して、気持ちを落ち着かせるという流れを繰り返すうちに、負の感情への耐性が備わっていきます。その結果、耐性領域が広がり、ミスしても「大丈夫」な自分に変わっていくことができます。

<Q>
仕事量が多く、常に時間がなく、あわただしい毎日を送っているせいか、小さな失敗をするだけでイライラしてしまいます。自分のミスも、人のささいなミスも許せなくて、なおさらイライラしてしまって。
ミスするまいと頑張ってはいるのですが、気を張っているのも疲れるし、どうにかこの悪循環を抜け出したいです。

<A>
仕事の量が多く、常にスケジュールに追われている状況は大変ですよね。でも、イライラして余計に疲れてしまうのはよくありませんね。いったん立ち止まって、神経を甘やかしてあげることも必要です。童話の「北風と太陽」に登場する北風のように、さらに力を入れても何も変わりません。まずはゆっくりと深呼吸して、穏やかなブレーキを働かせてみてください。

WORK: 遠くを見て大きい呼吸が出るのに気づく

ミスをして「やらかした!」とイライラしてきたら、いったんまわりをゆっくりと見渡してみましょう。視線を遠くに向けると呼吸も深くなり、自然と深呼吸している自分に気づくはずです。しばらくまわりを見渡していると、2つの迷走神経が働き始め、イライラが収まっていきます。「つながりモード」の強化も兼ねて実践してみてください。

WORK: 顔を冷やす

イライラしているときにも、ほおへの温度刺激が効果的です。暖かい日なら、ひんやりした手や保冷剤、冷たいドリンクなどをほおに当ててみましょう。近くに洗面所があれば、顔を水で洗ってもOK。2つの迷走神経の働きを促し、リラックスした気分へと導いてくれます。数秒でできる簡単なワークなので、ミスをしてはイライラしてしまうという人は、こちらをルーティンにするのもよいでしょう。

【出典】『今度こそ「不安ぐせ」をゆるめる ポリヴェーガル理論』著:浅井 咲子

【書誌情報】
『今度こそ「不安ぐせ」をゆるめる ポリヴェーガル理論』
著:浅井 咲子


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3つの自律神経を味方につけて〈不安ぐせ〉を〈安心ぐせ〉に変える!

「次から次へと心配ごとがでてくる」
「ニュースやSNSで不安になりがち」
「イライラする」「ストレスに弱い」
「気持ちの浮き沈みがはげしい」「やる気が起きない」
などの〈不安ぐせ〉を抱える人へ。

ポリヴェーガル理論は、ステファン・ポージェス博士によって提唱された自律神経系の神経理論です。
自律神経を、1つの交感神経と2つの副交感神経(背側迷走神経と腹側迷走神経)の3つで捉えます。

本書では「セオリー」「テクニック」「ワーク」に分けてわかりやすく紹介します。
本当は必要ではないのに過剰に防衛したり、考えても仕方がないことにイラっとしたり、不安になったり。
そうしたもったいない時間を減らして、「今ここ」にある幸せを感じ、安心できるようになるためのメソッドです。

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