【最強の巨大ナマケモノ】人類の登場で淘汰された「メガテリウム」絶滅の原因とは【眠れなくなるほど面白い 図解 絶滅動物の話】

人間に出会うまでは無敵だった巨大ナマケモノ「メガテリウム」

【メガテリウム DATA】
分類:哺乳類(被甲目ナマケモノ科)  
絶滅時期:更新世後半
生息地:南アメリカ

巨体を維持するための食料が不足

メガテリウムは、氷河期の南アメリカに生息していた巨大なナマケモノの仲間です。体長は6mを超え、体重はおよそ4t。木にぶら下がることはできず、地上をゆっくりと歩きながら暮らしていたと考えられています。見た目は恐ろしく大きいけれど、性格は穏やか。長い前脚と鋭いツメを使って木の枝を引き寄せ、葉や果実を食べていた温厚な草食動物だったと考えられています。

しかし、更新世の終わりが近づくと地球の気候は大きく変化します。氷河期が終わり、気温の上昇とともに草原が減少し、食料となる植物も次第に姿を消していきました。巨大な体を維持するには膨大な量の植物が必要で、それをまかなうことが難しくなったのです。

さらに、人類の登場も個体数減少に追い打ちをかけることとなります。狩猟技術を持った人類たちは、メガテリウムの肉や皮、骨を生活の資源として利用していました。巨大でゆったりとした動きのメガテリウムは、格好の獲物となり、狩猟の対象として数多く捕らえられたと考えられています。

このように気候変動による環境の変化と、人間の活動が重なったことで、個体数は急激に減少し、やがて南アメリカの広い大地からメガテリウムの姿は完全に消えてしまいます。

巨大ナマケモノが消えた道のり

①繁栄の時代(約2万年前)

温暖な気候の南アメリカでは草原が広がり、植物が豊富にありました。メガテリウムは葉や果実を食べ、のんびり生活します。

②気候変動(約1万年前)

氷河期が終わって気温が上昇すると、草原が縮小、森林が増加。食料となる植物が減少し、巨体を維持できなくなります。

③人類の登場と狩猟

狩猟技術を持つ人類が南アメリカへ。彼らは肉・皮・骨を利用するため、巨大で動きが遅いメガテリウムは絶好の獲物でした。

④絶滅(約1万年前〜)

食料不足×人類の狩猟によって、メガテリウムは環境変化に適応できず、姿を消すこととなります。

南アメリカでは敵なしだった

木登りはできず、地上で生活/ふさふさした毛で体温を保つ/短く太い後脚(地上生活に適応)/木の枝を引き寄せて葉を食べていた/長い前脚と湾曲したツメ

南アメリカの温暖な草原で暮らしていた、体長約6m、体重約4tの巨大なナマケモノ。体を覆う厚い毛で寒暖差から身を守っていました。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 絶滅動物の話』監修:今泉忠明

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 絶滅動物の話』
監修:今泉忠明


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40億年に及ぶ地球のヒストリー。
その中で繰り返されてきた生き物たちの絶滅。
もはや私たちが出会うことのかなわない彼らのあまりに興味深いエピソードを紹介。

絶滅とは何か。
「弱いから」滅び、「強いから」生き残るわけではない。
なぜ彼らは滅び、また生き残ったのか。

我々人類こそが絶滅の原因だった生き物たちもいる。
発見から30年もたたずに食い尽くされたステラーカイギュウ。
人類が現れるまで無敵だった巨大ナマケモノ、メガテリウム。

あるいは進化の果てに潰えた者たち。
さすがに大きくなりすぎたジャイアントペンギン。
肉食をやめたら生活が合わなかったアルクトテリウム。

環境や競争に敗れた末、絶滅の運命をたどることもある。
たどり着いた最後のすみかが噴火で沈没したオオウミガラス。
クローンで復活するも「2度の絶滅」をしたピレネーアイベックス。

絶滅は過去のできごとではない。
種の断絶が危ぶまれる生き物は、我々が生きるこの世界にも存在する。
トラ、オオサンショウウオ、ヤンバルクイナ、ホッキョクグマといった
絶滅危惧種がそれだ。

絶滅といえばこれ、謎多きニホンオオカミや「最後の1頭」が2012年に死亡したピンタゾウガメも。
触れれば触れるほど知りたくなるもう永遠にいなくなってしまった、いつかはいなくなってしまうかもしれない彼らの物語。
ひょっとすると、人類もいつかは……?

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