ゴルフは「距離感のゲーム」です。ターゲットを狙ってボールを打つのですから、方向の正確性をまず考えがちですが、それ以上に「縦の距離感」が重要です。目標に向かって真っ直ぐ飛ばせても、距離感が合わずに手前にショートしたり、オーバーしたりではスコアがまとまりません。しかし、方向が多少左右にブレても距離感が合えばグリーンに乗る確率がアップしますし、仮にグリーンを外しても次のアプローチがそれほど難しくはなりません。
距離感を意識しない練習では、スイングがどんどん荒れてくるケースが多く、結果的に距離感が合わず、方向性もバラバラになりやすいのです。その点、距離感を意識して練習すればスイングが安定して、方向性も自然とよくなり、ピンに寄る回数が増えてきます。
8割スイングの距離を自分のベースにする
日頃の練習においても、ドライバーからサンドウェッジまでの各番手のそれぞれの飛距離を把握しておくことも大事ですが、ひとつのクラブで何ヤードから何ヤードまで打てるかという自分の「飛距離の幅」も明確にしておきましょう。全力を10とすれば8割くらいまで出力を落とした状態で、同じリズムでバランスよく振れるのがフルスイングの理想です。
「8割の力感のフルショット」で打ったときの距離を自分のベースとして、6~7割まで出力を落とした場合の距離を知る練習もしましょう。また、10割のマックスで振ることはコースで使えるスイングとはいえませんが、自分の限界の距離を知っておくことも必要です。
【書誌情報】
『週1回30球で上手くなる!大人のゴルフ練習帳』
著者:/中井学
20年間に渡り多くのアマチュアゴルファーを指導してきた著者の中井学プロ。彼らから聞く声で一番多いのが「一生懸命練習しているのに、なかなかスコアアップできない」という言葉。上達するには練習は欠かせませんが、その成果が表れないのはもったいない練習をしていて、もう少し練習を工夫すれば、もっと早く上手くなれる」とプロは言います。要は練習の無駄を省けば効率が上がり、それだけ上達のスピードも上がるわけです。この本では、「週1回、それも30球程度」で身に付けられる練習の仕方を写真を交えて紹介しています。「ドライバーと9番アイアンによるスイングづくり」「練習場でつかめる的確なボール位置」「上下左右に球を打ち分ける」など、スコアアップに結びつく効率的な練習法が載っています。本書で「練習をスコアに変える」方法を身に付けましょう。
公開日:2021.01.07