セルフチェックはあくまで目安! 発達障害を診断する医師が基準とする「DSM-5」とは【発達が気になる小学生のおうちサポート帖】

発達が気になる子って、どんな子?

決めつけないで 診断できるのは医師だけ

 「発達障害」とは生まれつきの脳の特性を指します。発達障害と診断がつくまでには、専門の医療機関で、専門医師の問診、状況を把握するための発達検査、心理検査、脳波検査などの各種の医学的検査をし、その結果と診断基準により、発達障害と診断されます。

 このように診断をするのは医師のみなのですが、セルフチェックやまわりからの指摘などで判断してしまう、決めつけてしまうことが、昨今は多くみられます。セルフチェックなどは、あくまで目安としましょう。

診断基準は、世界的にも決まっている

 アメリカ精神医学会(APA) が定める『DSM-5(精神疾患の診断・統計マニュアル)』が、診断の世界基準となっています。

 この『DSM-5』は時代によって診断名の分類がまとめられたり、診断名が変更されたりしてアップデートされてきました。

 たとえば「アスペルガー症候群」という名称は以前から広く知られていましたが、「自閉スペクトラム症」と診断されるようになっています。

 特性にあてはまっていても診断基準を満たしていなければ、診断はつかないということもあります。まだ成長途中の子どもでは、診断が難しくなることもあります。

 このように考えると、診断名よりもそれぞれの子どもがどんな特性をもっているかに着目することが大切だといえるでしょう。

【出典】『発達が気になる小学生のおうちサポート帖』監修:湯汲英史

【監修者情報】
湯汲英史
公認心理師・精神保健福祉士・言語聴覚士。早稲田大学第一文学部心理学専攻卒。現在、公益社団法人発達協会常務理事、練馬区保育園巡回指導員などを務める。
著書に『0歳〜6歳子どもの発達とレジリエンス保育の本―子どもの「立ち直る力」を育てる』(Gakken)、『子どもが伸びる関わりことば26―発達が気になる子へのことばかけ』(鈴木出版)、『ことばの力を伸ばす考え方・教え方―話す前から一・二語文まで―』(明石書店)、監修書に『心と行動がよくわかる図解発達障害の話』(日本文芸社)など多数。

【イラストレーター】
本田佳世、こやまもえ

【書誌情報】
『発達が気になる小学生のおうちサポート帖』
監修:湯汲英史


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