睡眠で自律神経を整える
アルコールを分解する酵素は、自律神経によって分泌が促されます。自律神経は、活動時や興奮した場面で優勢になる交感神経と、睡眠時やリラックスした場面で優勢になる副交感神経で成り立っています。
自律神経を調整するセンサーは視神経の近くにあり、昼夜のリズムに合わせて、交感神経と副交感神経を切り替えるようにできています。
自律神経は自分の意思でコントロールすることはできませんが、朝起きて夜寝るという人間本来のリズムに合った生活をしていれば、正常に働きます。
つまり、規則正しい生活によって、アルコール分解酵素の分泌も正常に行われるようになるのです。
また、質のいい睡眠は、肝臓もしっかりと休ませることができます。そのためには、入眠時に眠りの深い「ノンレム睡眠」という状態に入ることが必要です。しかし、自律神経が乱れていると、寝ようとしているのに交感神経が働いてしまい、寝つけなくなってしまうのです。
質のいい睡眠にするには、眠りに入る1時間前に38~40度のぬるめのお風呂に15 分前後入ると、眠るときにちょうどいい体温になると言われています。
また、軽い運動をしたり、アロマを焚いたりするのも効果がありますが、寝酒は厳禁です。その理由は後述します。
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 肝臓の話』
監修:栗原毅
新型コロナウィルスの影響でテレワークの導入や、不要不急の外出など、何かと家にいる時間が多くなっている昨今、問題視されている“酒量の増加”。運動不足な上に酒量が増加したことにより、太ってしまったり、々な健康数値に悪影響が出ている人も多くおり、その多くの人が『正しい飲み方』を知りません。本書ではそんなお酒を考える上でも最も大切な臓器である『肝臓』の働きから、必ず役立つ『最強の飲み方』まで、すぐに使える実用的な情報を幅広く紹介します。
公開日:2021.05.09