週1回でも筋肉は維持できる? 10万論文が導き出した筋トレ衝撃の真実とは!?【鍛え方の最適解がわかる 10万論文筋トレ】

筋トレは頻度ではなく「1週間の総負荷量」で考える

週に何回の筋トレ頻度が効果的なのか

 効果的な筋肥大・筋力増強には、週に何回のトレーニングが効果的なのか。この疑問に2016年、ニューヨーク市立大学が筋肥大と筋トレの頻度に関するメタ分析をし、「週に1回」「週に2回」「週に3回」、どの頻度のトレーニングがもっとも筋肥大をもたらすのかの調査を行いました。結果は、週に2回と週に3回のトレーニングでは特に有意差はなく、どちらも有意に筋肥大をもたらしましたが、週に1回のトレーニングでは週に2回、3回とのトレーニング群と比較して筋肥大の効果は落ちるというものでした。つまり、筋肉を大きくしたいのであれば、週に2回以上はトレーニングをする必要があるということです。

 そして、2018年にはオクラホマ州立大学から「週に3回」と「週に6回」、どちらの頻度でトレーニングを行うのが、筋肉量を増やすことができるのかという検証が行われました。普通に考えれば週に6回の筋トレのほうが筋肉がつくと思いますが、結果はどちらも6週間後の筋肉量に有意差はなく、引き分けとなりました。ただし、これには理由があって、この研究では1週間の総負荷量は同じになるように重量・回数・セット数がコントロールされていたのです。つまり、頻度は違っても1週間の総負荷量が同じであれば、効果に変わりがないということです。

 現実的に週1回の筋トレで1週間分をこなすのは無理があるので、最低でも週に2回は必要ですが、継続のしやすさという点で、筋トレの頻度は性格別に変えていく必要があると考えています。

 私自身は長時間苦痛を味わうのは苦手なので、週に5回の筋トレで苦痛を分散していますが、逆に毎日やりたくないという人は週はじめと週おわり、週に2回のペースで行うのがいいかと思います。筋肥大にもっとも重要なのは、回数ではなく総負荷量を高めることなので、自分に合った筋トレの頻度を決めて、筋ボリュームも計算しながら筋トレを実践してみてください。

 また、筋力増強に関しても、2018年にスコットランド西部大学から「週に1回」「週に2回」「週に3回」、どの頻度のトレーニングがもっとも効果的かという検証が行われ、こちらもトレーニング総負荷量を高めれば、週の頻度は関係ないという結論が出ています。

筋肥大・筋力増強の効果 =1週間の総負荷量で決まる。
総負荷量が同じなら筋肥大率・筋力増強率に有意差はない。

筋肉・筋力を維持するための最低限の筋トレ頻度は?

 2021年にアメリカ陸軍環境医学研究所から、身体的パフォーマンスを維持するための必要最低限の運動量に関するレビュー論文が発表されました。体調を崩したときなど、最低どれくらいの頻度でトレーニングをすれば筋力・筋肉量を維持できるのかを調べたものです。

 結果は、週に1回のトレーニングでも筋力・筋肉量を現状維持できる、というものでした。

 ただし、やはり強度が重要で、1回あたりの負荷量だけは通常時から落とさずにトレーニングを行うことが必要です。どうしても筋トレを数日間休むと、筋肉が小さくなっていくのではないかという不安や焦燥感にかられますが、普段から筋トレを継続している人であれば1〜2週間トレーニングを休んでも筋肉量は落ちません。

 実際に、2001年にスペインから発表された研究によれば、普段筋トレや運動を行っている人が病気やケガでまったく身体を動かせない期間があったとしても、2〜3週間は筋肉量が維持されたというデータもあります。筋トレ後すぐは、パンプアップによって筋肉が大きくふくらみます。パンプアップとは、トレーニングによって乳酸などの疲労物質が生成されると、これらを排出するために血流が増加し、筋肉内に水分が取り込まれることで筋肉が一時的にふくらむ現象です。数時間でもとの状態に戻りますが、数日後、パンプアップがない状態の身体を見ると筋肉が萎縮してしまったと思うかもしれません。しかし、短期間で筋肉が萎縮することはないので、調子が悪いときは1回あたりの負荷は落とさず、頻度を減らすようにしましょう。

結論

筋トレは「週に◯回」ではなく、1週間でどれくらいの負荷を与えたかで考える
ただし、週1のトレーニングで1週間分の負荷をこなすのは難しい
継続しやすい頻度で総負荷量を高める
継続的にトレーニングをしていれば、1〜2週間休んでも筋肉量は落ちない

【出典】『鍛え方の最適解がわかる 10万論文筋トレ』著:理学療法士・パーソナルトレーナー 論文男

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