知って飲むと楽しい! カクテルの基本スタイルとは!?【THE カクテルバイブル500】


さまざまなタイプを知ろう! カクテルの分類とスタイル
何万種類も存在するカクテルは、大きく分けるとショートドリンクとロングドリンクに、また、目的や飲む時間帯、つくる手法などによっても細分化されている。まずはここで再確認しておこう。
カクテルとは
主にアルコールをベースとして、「お酒+お酒」、「お酒+ジュース」といったように、他のお酒やジュース、シロップ、果汁、ビターズなどから2種類以上を混ぜ合わせてつくるミックスドリンクのこと。複数の材料を組み合わせることによって、無限の可能性が広がるのです。
カクテルの種類
ロングドリンク (LONG)
ロングタイムドリンク。一般的に氷が入っているもので、多少時間をかけても味を損なわずに飲めるカクテル。

ショートドリンク (SHORT)
ショートタイムドリンク。カクテルグラスに注がれているもので、冷たいうちに10~15分程度で飲んでもらいたいカクテル。

フローズン (FROZEN)
ロングタイムドリンクのひとつで、ブレンダーにクラッシュドアイスと材料を入れ、シャーベット状にしたもの。

ホットドリンク (HOT)
ロングタイムドリンクのひとつで、温かい飲み物。心も体も温まる冬の定番ドリンク。

代表的なロングドリンクのスタイル
● クーラー:スピリッツに柑橘系ジュースを加え、ジンジャーエールやソーダ類で割ったもの。
● コリンズ:背の高いコリンズグラスを使用し、スピリッツにレモンジュースとシロップを加え、ソーダで割ったもの。
● サワー:スピリッツをベースに、酸味と甘みを加えてつくるもの。ソーダを加える場合もある。
● ジュレップ:スピリッツをベースに、ミントの葉、シロップなどを入れ、ミントの葉をつぶして香りを出しているもの。
● トディー:スピリッツとシロップを、水またはお湯で割ったもの。レモンのスライスが必ず入る。
● フィズ:スピリッツやリキュールにレモンジュース、シロップ、ソーダを加えてつくる爽やかな飲み物。
● フラッペ:クラッシュドアイスで満たしたグラスに好みのリキュールを注いだもの。クラッシュドアイスと材料をシェイクする方法もある。
● リッキー:スピリッツにライムなどの柑橘系の果肉を搾り、ソーダで割ったもの。
計量について
カクテルの材料の分量表記には「ml」と分数比率の 2 種類がある。基本的にはショートドリンクの場合は「ml」と分数、ロングドリンクの場合は「ml」のみで表記する。そのほか、微量な分量を表すときは、以下の単位を使用する。
● dash:ビターズボトルでひと振りした量。1dash=5~6drop。
● glass:「1/2glass」でグラス半分を表す。
● drop:ビターズボトルを逆さにしたときに自然に落ちる1滴。
● finger:指1本分をワンフィンガー(約30ml)、2本でツーフィンガー(約60ml)。
カクテルの材料
カクテルのベースや味わいを形づくるための材料はさまざま。これらの無限の組み合わせからカクテルが生まれる。
● ジン:トウモロコシや大麦麦芽などが原料の蒸留酒を、ジュニパーベリーなどの薬草や香草などで香りづけをし、再蒸留。アルコール度数を高めたもの。
● ウイスキー:大麦や小麦、ライ麦などが主原料の蒸留酒で、褐色の色合いが特徴。つくられる土地によって風味や味わいも多彩。
● ウォッカ:ジンと同様、おもに穀類を原料にした無色透明の蒸留酒。無味無臭でクセがなく、幅広いカクテルづくりに向く。
● ラム:サトウキビの搾り汁が原料。色はホワイト、ゴールド、ダーク、風味ではライト、ミディアム、ヘビーがある。
● テキーラ:メキシコ特産の蒸留酒。ホワイトテキーラがポピュラー。テキーラ地区でつくられたものを「テキーラ」と呼ぶ。
● ブランデー:一般的にはぶどうを使ったグレープブランデーを指す。産地で「コニャック」「アルマニャック」と呼び分けられる。
● リキュール:蒸留酒にフルーツ、香草、薬草などのフレーバー成分と、シロップなどの甘味料、着色料を添加したもの。エキス分(糖度)2%以上のものを指す。アルコールは10度以下~60度超までさまざま。
● ワイン:主にブドウの果汁を発酵させた酒。製法によって赤ワイン、白ワイン、ロゼワインに大別される。
● シャンパン & スパークリングワイン:スパークリングワインは、発泡タイプのワインの総称。その中で、フランスのシャンパーニュ地方で生産されたもののみを「シャンパン」と呼ぶ。ほかにスペインの「カヴァ」、イタリアの「プロセッコ」などもある。
● ベルモット:白ワインを主原料に、香草やスパイスを配合したフレーバードワイン。カクテルの材料のほか、食前酒としても。
● ビール:麦芽、ホップ、水を主原料に発酵させた酒。慣れ親しんでいるだけに、ビールがベースのカクテルには飲みやすいものも多い。
● 日本酒:米を発酵させてつくるお酒。すっきりとした淡麗なものから、米の旨味をしっかり感じる芳醇なものまでさまざま。
● 焼酎 & 泡盛:「日本のスピリッツ」と呼ばれる焼酎は、まずは甲類から使ってみて。泡盛は、タイ米を原料に黒麹で仕込む沖縄の焼酎。
● ビターズ:蒸留酒に薬草や香草などを漬け込んでつくるアルコール飲料。独特の苦味があり、カクテルに入れる際には数滴程度が一般的。アンゴスチュラビターズなどがよく知られる。
● シロップ & ソーダ & ジュース:カクテルに甘みや炭酸などを加える際に使用する。カクテルに使用するおもなものシロップには、グレナデンシロップやシュガーシロップなど。ジュースでは、オレンジジュースやレモンジュースなどを使われることが多い。
【出典】『THE カクテルバイブル500』著:北村 聡
【書誌情報】
『THE カクテルバイブル500』
著:北村 聡
ジン、ウォッカ、ラム、テキーラ、ウイスキー、ワイン、ビール、リキュールーーさまざまなお酒を使って、無限の楽しみ方ができるカクテル。いまや定番となったレモンサワーやハイボールもカクテルに含まれます。
本書は数々のコンテストで優勝経験をもつバーテンダー歴47年のエグゼクティブスペシャリストの北村聡氏による500種類のカクテルを紹介した大図鑑。カクテルはもともと「自由に楽しむもの」。
人気のマティーニ、ジントニック、マルガリータ、モスコミュール、ギムレット、カシスオレンジ、ソルティドッグなど定番から新作、日本酒を用いた北村氏のオリジナルカクテルまで、自分好みのカクテルが必ず見つかる、見るだけでも楽しい、必携の一冊。
「自分でつくる宅のみ派」もいれば、「BARで雰囲気も楽しむ派」、「知識や蘊蓄を語りたい派」(インテリアとして飾りたい人)など「カクテル」の楽しみ方はいろいろ。
どのニーズにも対応するよう、スタンダードから最新の人気カクテル(コンテスト受賞作品など)までは500種類以上のカクテルを網羅し、美しい写真と詳しいレシピで紹介、そのカクテルの誕生やまつわるエピソードなど解説する。
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