ランダウンプレーの基本:ルールを決めよう【高校野球から逆算した少年野球デキる選手を育てる方法】

【習得レベル:★★★☆☆】

学童野球だけでなく、中学・高校野球などでもミスの多いプレーのひとつにランダウン(挟殺)プレーがあります。せっかくランナーを挟んだのに、自分たちのミスでそのランナーを残してしまうと、精神的にもダメージが大きく、失点の可能性が高くなってしまいます。
ランダウンプレーは各チームの指導者によって様々な考え方がありますので、一概に「これが正解」と言えない部分もありますが、大切なのはチームで統一したルールを決めておくことです。

ランダウンプレーのルールを決める

私が川和高校時代に実践していたランダウンプレーのルールはシンプルです。
①ボールを投げるタイミングはボールを持っている投げ手が決める
②投げ手がボールを投げるタイミングは、受け手とランナーが約3mの距離になった時
③投げ手はランナーを追いかける際にそのランナーに背中を向けさせる
④受け手は捕球が優先で、できれば一歩踏み出してボールを受ける

この4点になります。
(あくまで単独のランナーを挟んだ場合ですので、ランナーが1、3塁など複数いる場合や、後ろのランナーを挟んだ場合などは別です)

① ボールを投げるタイミングを受け手の掛け声などにしてしまうと、投げ手にとっては思わぬタイミングになってしまうことがあります。その場合は焦って投げてしまうため、暴投になることが多くありますので、あくまで投げる側が決めると投げやすくなります。

② 投げ手が投げるベストなタイミングは、受け手とランナーが約3mの距離になった時だと思います。それ以上受け手とランナーが近いと、ランナーが突っ込んできた場合に捕球が難しくなることと、受け手がランナーに抜かれてしまう可能性があります。(学童野球の場合は塁間が短いので2mでも良いです)

③ ランナーが投げ手に対して完全な背を向けた状態(受け手と正対している状態)では、切り返しがすぐにはできないため、受け手がボールを捕球してからタッグにいくまでの時間にランナーは切り返しのために止まることになり、タッグしやすくなります。

④  受け手は一歩足を前に出して捕球すると、目の前約1mにランナーが止まって見えるので、タッグしやすくなります。もしもランナーが受け手側に突っ込んできた場合は、一歩前に出ずに捕球することで距離を作れるため、冷静にタッグすることができます。

上記の場合、投げ手がランナーを追いかけてタッグしてアウトにするのではありません。投げ手はランナーが物理的に切り返しなどで止まらないといけないタイミングで受け手にボールを渡して、受け手が動きの止まったランナーにタッグをします。もしタイミングが早くてランナーの切り返しを許したのであれば、慌てずに再度①から繰り返すようにすれば良いと思います。

ランダウンプレーのミスとして怖いのは以下の2点です。
(1)暴投
(2)捕球した野手がランナーに抜かれる

この2点を防ぐためのランダウンプレーのルールになります。
1、3塁などランナーが複数いる場合や後ろのランナーを挟んだ場合などは改めて紹介します。

ランナーにボールをぶつけないための工夫

せっかくランナーを挟んだのにランナーにボールをぶつけてしまい、ボールが転々・・・・・・。そんなケースもよくあると思います。ランナーにボールをぶつけないためにも以下の点にも注意しながら練習をしてみてください。

① ランナーの右側を追いかける
投げ手(右投)がランナーから半分くらい右側を追いかけると、投げやすくなります。また、受け手(右投)はグラブ側の左側が空きますので捕球しやすくなります。

②偽投はしない
偽投すると受け手が惑わされてしまったり、そもそも投げ損なってしまうことがあります。

③ボールは投げる手に持って普通に走る
受け手に見せるように手を上げて走ることはしません。手を上げて走ると投げることが難しくなり、暴投の可能性が大きくなります。普通に手に持って走りましょう。

④ランニングスローの練習
通常の左足前の方が投げやすいのですが、走りながら右足前でも投げる練習をしておくとより送球が正確になるでしょう。

(記事提供:ヤキュイク)

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