子どもの頃から気にしておきたい!歯並びが悪いと全身の病気リスクが上がる!?【歯並びをよくする離乳食・幼児食】


歯並びが悪いと健康に影響する?
歯は口やあごの成長・発達だけでなく、全身の健康とつながっています。
たとえば、小さいうちから虫歯や歯肉炎にかかったまま生活を続けていくと、肥満や糖尿病のほか、心疾患や呼吸器疾患、動脈硬化、腎臓病、アルツハイマー病など、さまざまな病気にかかるリスクが高くなることがわかっています。
歯並びが悪いと、虫歯や歯周病になりやすくなります。歯磨きがしにくいため汚れが残ったり、虫歯菌が溜まりやすい入り組んだすき間ができやすくなるためです。
また、歯並びが悪くて口がきちんと閉まらないと、口呼吸になりがちです。鼻呼吸であれば鼻がフィルターの役割をしてくれるので、ほこりやウイルスなど空気中の有害な物質や乾燥した空気などが体内に入りにくくなります。ところが口呼吸だと、それらが口から体内に入り込みやすく、直接肺まで届いてしまいます。そのことが虫歯や歯周病、口臭の原因になり、さらに姿勢の悪化につながってのどや肺の炎症などの原因になってしまうのです。
また、そしゃくもうまくいきにくくなって、消化液となる唾液がしっかり分泌されません。すると、消化もうまくいかなくなり、胃腸に負担がかかって栄養素の吸収にも影響してしまいます。
歯は体の一部分にしかすぎませんが、歯並びが悪いと見た目だけでなく、心身の健康に大きな影響を及ぼすもの。逆もまたしかりで、良い歯並びは健康に良い影響を与えてくれるのです。

悪い歯並びのデメリット
【 ✗ 虫歯や歯周病になりやすい 】
歯が重なった部分などに食べ物が詰まりやすくなり、歯ブラシも届きにくいために磨き残しが起こりがち。
【 ✗ 口呼吸になりやすい 】
空気中の異物などがダイレクトに体内に侵入してしまい、風邪などにかかりやすくなる。
【 ✗ 消化不良や栄養不足になりやすい 】
食べ物をしっかり噛めないと唾液が分泌されず、消化器官に負担をかけてしまい、栄養素がうまく吸収できない。
【 ✗ 姿勢が悪くなりやすい】
あごや口の位置が崩れると、姿勢も崩れてしまう。そのせいで肩や首がこりやすくなることも。
歯並び注意報!? 当てはまるものありますか?
【 CHECK!】
・鼻炎がある
・姿勢が悪い
・うつ伏せ寝をしている
・指しゃぶりや爪を噛む
・虫歯がある
・ポカンロ、口を閉じにくい
・舌足らずな発音
悪い歯並びは、いろいろと身体に影響を及ぼすものです。左のチェックリストに当てはまるものはありますか?当てはまるものがあったら、それは歯並びと関係しているかもしれません。
特に、虫歯と歯並びの関係性は深く、整理整頓された部屋が掃除しやすいのと同じように、歯並びがきれいだと歯磨きがしやすいもの。虫歯や歯周病にもなりにくくなります。
【出典】『歯並びをよくする離乳食・幼児食』著:杉原麻美/藤原朋未
【書誌情報】
『歯並びをよくする離乳食・幼児食』
著:杉原麻美/藤原朋未
お子さんの歯並び、お口の状態、気にしていますか?
昔に比べ、やわらかいものを食べるようになった昨今、お口まわりの筋肉や、飲み込む力が未発達なままとなり、「でこぼこ歯」「出っ歯」「ポカン口」「受け口」などの、お悩みを持つお子さんが増えています。
歯並びや、噛み合わせの悪さが与える影響は多々ありますが、大人になってからもデメリットとなり続けるものばかりです。
「でも、歯並びは遺伝の影響では…?」と思った方にこそ、
手に取っていただきたいのが本書です。
実は0歳児からのミルクの飲み方、哺乳瓶の選び方、
離乳食・幼児食のメニュー、食べ方といったことのすべてが、
お子さんの歯並びにつながっているのです。
お口を育てる視点から、「月齢を目安にするよりも、お口の状態に合わせて進める」「誤嚥を防ぐ細かい切り方ばかりだと歯を使わず、お口の発達が促されない!」といった、離乳食・幼児食の新常識を解説し、一生ものの「きれいな歯並び」をつくる、離乳食・幼児食のフリージング&作りおきレシピをご紹介します。