赤ちゃんの歯ぎしりは正常? 受診が必要なサインとは【歯並びをよくする離乳食・幼児食】

歯ぎしり、ずっとしていない?

クリニックを訪れる親御さんからよく受ける相談のひとつが「歯ぎしり」。早い子では、生後8カ月頃から歯ぎしりをしているようです。寝ているときに歯を食いしばってギリギリと音を出している様子を見ると、「こんなに力を加えて大丈夫?」と心配になってしまいますよね。

歯ぎしりはいびきと同じように悪いクセだと思われがちですが、実は少し違います。赤ちゃんや子どもの歯ぎしりは、噛み合わせの調整などを行うための成長過程に見られる一時的な生理現象であることが多いからです。

また、人はストレスを感じると、あごや口まわりの筋肉を緊張させてストレスを解消しようとします。そのあらわれが、歯ぎしりなのです。子どもの成長スピードはとても速く、日々さまざまな物事を吸収していきますが、そこでは大人が思う以上に多くの肉体的・精神的ストレスが発生するのでしょう。

子どもの歯ぎしりは大人以上に多く、程度の差はあるものの、かなり長期間続く子もいます。年齢が上がるにしたがって自然に減っていくことがほとんどなので、中学生ぐらいまでは様子を見てもいいでしょう

ただ、実際に歯が削れてしまったり、欠けたりしてしまうほどの過度な歯ぎしりの場合は(乳歯が少しすり減るぐらいは大丈夫)、受診をおすすめします。歯やあご関節への負担も大きいため、歯並びを損なってしまう心配もあります。

歯ぎしりは大きく分けて3種類

グラインディング:上下の歯をギリギリとこすり合わせる。
タッピング:上下の歯をカチカチとぶつけ合わせる。
クレンチング:いわゆる食いしばり。音はしない。

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【書誌情報】
『歯並びをよくする離乳食・幼児食』
著:杉原麻美/藤原朋未

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