そもそも宝石とは何なのか? 宝石に関する用語を紹介!【宝石・ジュエリー図鑑】

知っておきたい宝石について
ここまで読んでいただき、キラキラ輝く宝石の世界について、もっと知りたくなってきたでしょうか。書籍PART2からいろいろな種類の宝石についてもっとくわしくみていきます。その前に言葉の意味をおさえておきましょう。
科学的にわかってきた宝石のひみつ
宝石にまつわるよび名として、「宝石」「鉱物」「原石」「ルース」などがあり、それぞれに決まった定義があります。
古代では美しい輝きや色をもっていることから特別な力をもつと信じられてきた宝石。現代では、輝きや色、種類分けのひみつも科学的に解明されてきました。そのおかげで同じ種類の宝石だとされていたものが、じつはちがう種類の宝石だったことがわかったり、鉱物の分類が変わったりといったことも起こりました。
鉱物・宝石については、まだ解明されていないこともありますが、わからないことがあることもふくめて、鉱物や宝石の魅力なのかもしれません。
①鉱物、宝石、原石、ルースのちがい
よくでてくる単語の定義について、かんたんに紹介します。
● 鉱物:地球の活動によって自然にできた結晶のこと。鉱物が集まったものは岩石(P.158)とよびます。
● 宝石:美しくてじょうぶで、とれる量が少ない鉱物や、生き物がつくりだすものなどが「宝石」とよばれます。
● 原石:宝石になる鉱物が採掘され、磨いたりカットしたりする前の状態のものを「原石」といいます。
● ルース:原石を磨き、宝石とよぶのにふさわしい美しい形にカットしたものが「ルース」です。
②いろいろな効果や現象
石のもつ輝きや色変化のしくみに関する単語について、かんたんに紹介します。
● 多色性:見る角度を変えると、見える色が変わる性質。
● 蛍光:紫外線などを当てると光る現象。
● 燐光:紫外線などの光を当てたあと、光を当てるのをやめてもしばらく光って見える現象。
● 遊色効果:見る方向によってひとつの石のなかに虹色のゆらめきが見える効果。
● 分散:宝石のなかに入った光が虹色に分かれること。
● 屈折率:光などが物体のなかに入るときに進む方向が変わることを屈折といい、その度合いのこと。
● 複屈折:光が物体のなかを通ったときに2つに分かれて屈折する現象。
● キャッツアイ効果:ドーム状に磨かれた宝石の表面に光を当てると、ネコの目のような光の帯が見える効果。
● カラーチェンジ:当てる光源の種類によって色が変わる効果。
● 加熱処理:ある温度まで宝石に熱を加えると、宝石の色が変化することを利用した処理のこと。
● インクルージョン:生物(物)のなかに取り込まれている小さな鉱物の粒や液体や気体のこと。
● バイカラー:ひとつの宝石のなかに、ことなる2色の部分があること。
【出典】『宝石・ジュエリー図鑑』監修:BIZOUX(ビズー)/科学監修:小田島庸浩
【書誌情報】
『宝石・ジュエリー図鑑』
監修:BIZOUX(ビズー)/科学監修:小田島庸浩
キラキラまばゆい輝きと、無限のカラーバリエーション。地球がつくりだすキセキの一粒。もしかしたら大人も知らない、宝石のひみつがわかる本です。
美しい宝石写真、かわいいイラスト、「ねえ、これ知ってる?」とすぐに話したくなるおはなし。
宝石誕生のひみつ、輝きや色のひみつ、宝石にまつわる歴史、文化、伝説をわかりやすく楽しく解説します。
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さらに地球の活動と宝石の関係や、宝石・ジュエリーにかかわるお仕事まで紹介します。





