たった1分で心が軽くなる。呼吸が持つ“最強のセルフケア”【その、しんどさは「季節ブルー」】

セルフケアワーク④ すき間時間にたった1分深呼吸するだけで心は整う

日々の忙しさの中で、交感神経は高ぶり呼吸が浅くなりがちです。呼吸は心と体の状態に結びついているので、意識的に整えることは手軽で効果的なセルフケアになります。「時間がない」「特別なことはできない」と感じている人でも、たった1分間ゆっくりとした深い呼吸をするだけで、心と体に驚くほどの変化がもたらされます

なぜ呼吸を整えることがセルフケアになるのか

敏感気質の方は、その繊細さから五感が鋭く、他人の感情や場の空気を敏感に察知します。その結果、知らず知らずのうちに交感神経が優位なモードになりがちです。この状態が続くと、心と体の緊張が抜けず、疲労感、不安感、頭痛、肩こり、不眠など、さまざまな不調につながります。

この無意識のレベルで高ぶった神経を鎮め、心と体をリラックスさせるための最も簡単で効果的な方法が呼吸なのです。意識的に深くゆったりとした呼吸をすることで、心と体をリラックスモードに導く副交感神経を優位にし、乱れた自律神経のバランスを整えることができます。


【最も基本的な腹式呼吸】

いつでもどこでも実践したいのが「腹式呼吸」です。椅子に座っていても、立っていても、仰向けに寝ていても構わないので、背筋を軽く伸ばし体の力を抜きましょう。

① 3〜4秒かけて、 鼻からたっぷりと息を吸います。おへその下にそっと手を当てて、お腹が風船のようにふくらむのを感じましょう。

② 吐くときは、吸うときの2倍くらい、6〜8秒かけてゆっくりと口から息を吐き出します。お腹がゆっくりと凹むのを感じます。体の中の緊張やモヤモヤした感情が、息とともに出ていくのをイメージするのがポイントです。

腹式呼吸

【マインドフルネス呼吸法】

過去の後悔や未来への不安で頭がいっぱいになり、心が「今、ここ」にない状態のときに有効なのが「マインドフルネス呼吸法」です。静かな場所で楽な姿勢をとり、目を閉じて、自分の呼吸に意識を集中させます。鼻から入ってくる空気の冷たさ、お腹や胸のふくらみ、鼻から出ていく空気の温かさなど、呼吸に伴う体の感覚をていねいに感じ取ります。

途中でほかの考えが浮かんできても、「あ、考えがそれたな」と気づき、そっと呼吸に意識を戻します。ただありのままの呼吸を感じる練習です。5分程度で構いませんので、毎日続けることで、思考の渦から抜け出し、心の平穏を保つ訓練になります。

大切なことは「意識を自分の内側に向ける」ことです。呼吸を通して自分の体の感覚や心の状態に意識を向ける時間を持つことが、自分を大切にし、心を癒やす上で非常に重要になります。

呼吸は、誰でも、いつでも、どこでも、お金をかけずに行える、最高のセルフケアです。大切なのは、完璧にやろうとしないこと。「ちょっと疲れたな」「少し不安だな」と感じたときに、一度立ち止まって、ほんの数回でも深い呼吸をしてみる。その小さな積み重ねが、あなたの心を支え、生きづらさを和らげる力となるはずです。

【出典】『その、しんどさは「季節ブルー」』著:長沼睦雄 

【書誌情報】
『その、しんどさは「季節ブルー」』
著:長沼睦雄


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「春先はいつもイライラして、眠れない」
「雨が降る前は、決まって頭が痛い」
「秋になると、理由もなく気分が落ち込む」
「寒い冬はずっと気分が鬱々としてしまう…」

毎年やってくる季節の変わり目の不調。
それは、あなたの「気のせい」でも「怠け」でもありません。
実は近年、こうした「季節ブルー」を感じる方がとても多くみられます。

西洋医学では「自律神経の乱れ」や「ホルモンバランスの変化」と説明されるそれらの不調は、二千年以上前の東洋医学の聖典『黄帝内経』によれば、自然界のエネルギー(気)と私たちの体が共鳴し合うことで生じる、ごく自然な反応です。

だから、心と体がしんどくなっても、決して自分を責めないでください。

本書は、過敏性研究の第一人者である著者が、西洋医学の豊富な知識で不調の「正体」を解き明かしながら、東洋医学の知恵を用いて、あなたに寄り添う1冊です。

最新の医学的知見と、古代からの壮大な知恵を組み合わせ、「なぜ季節の変わり目に、あなたの心と体はゆらぐのか?」その根本原因を解き明かし、気圧、気温、湿度、日照時間といった自然のリズムと上手に付き合い、自分自身を優しくいたわるための具体的な「養生法」を提案します。

私たちが本来持っている自然治癒力を引き出し、根本からゆらぎにくい心と体質へと整えていきましょう。
ページをめくるごとに、自分の不調の正体がわかり、心がふっと軽くなるはずです。

もう、季節の変化に振り回されない。
これは、変化の多い時代を生きるあなたのための、一生もののお守りとなる一冊です。

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