気を整える東洋医学の知恵、ネガティブな情報から離れるセルフケア【その、しんどさは「季節ブルー」】

【春のセルフケア】負のエネルギーの人から離れる

春は新しい出会いが多く、心が躍る季節ですが、東洋医学の視点から見ると、心と体は2つの負の「気」にさらされやすく、注意が必要な時期でもあります。

ひとつは、春特有の自然環境からくる外部の「邪気」、「風邪」です。体のバリア機能を乱すため、病気にかかりやすくなり、心と体の土台がゆらぎやすくなります。

もうひとつが、新しい環境や人間関係といったストレスから生まれる、自分自身の中の気の乱れです。ストレスは「肝」の働きを乱し、エネルギーである気の流れを滞らせる「気滞」を引き起すと考えられています。

A子さんのように、理由もなくイライラしたり、無意識にため息が出たり、胸が詰まったり、お腹が張ったりするのは、まさに、この気滞のサインなのです。このように、外からは「風邪」に、内からは気滞に挟み撃ちにされるのです。

そんなときに、不平不満を言う人や過剰な要求をしてくる、負のエネルギーを持つ人との関わりは、肝にさらなる負担をかけ、気の滞りを深刻化させかねません。『黄帝内経』にも、精神的なストレスが五臓の気の流れを突然停滞させ、永久に遮断することがあると記されています。

自身の清らかな気を守り、気のめぐりを健やかに保つためには、意識的にそうした環境や人から距離を置くことも、大切な養生と言えるでしょう。必要以上に他人の話に深入りしない、ゴシップや批判的な会話からは距離を置く、SNSの閲覧時間を制限し、ネガティブなニュースや情報からは意識的に離れる、といった工夫をしましょう。

物理的な距離をとることが難しい場合は、心の中で「これは自分の問題ではない」と境界線を引くイメージを持ちます

【出典】『その、しんどさは「季節ブルー」』著:長沼睦雄

【書誌情報】
『その、しんどさは「季節ブルー」』
著:長沼睦雄


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「春先はいつもイライラして、眠れない」
「雨が降る前は、決まって頭が痛い」
「秋になると、理由もなく気分が落ち込む」
「寒い冬はずっと気分が鬱々としてしまう…」

毎年やってくる季節の変わり目の不調。
それは、あなたの「気のせい」でも「怠け」でもありません。
実は近年、こうした「季節ブルー」を感じる方がとても多くみられます。

西洋医学では「自律神経の乱れ」や「ホルモンバランスの変化」と説明されるそれらの不調は、二千年以上前の東洋医学の聖典『黄帝内経』によれば、自然界のエネルギー(気)と私たちの体が共鳴し合うことで生じる、ごく自然な反応です。

だから、心と体がしんどくなっても、決して自分を責めないでください。

本書は、過敏性研究の第一人者である著者が、西洋医学の豊富な知識で不調の「正体」を解き明かしながら、東洋医学の知恵を用いて、あなたに寄り添う1冊です。

最新の医学的知見と、古代からの壮大な知恵を組み合わせ、「なぜ季節の変わり目に、あなたの心と体はゆらぐのか?」その根本原因を解き明かし、気圧、気温、湿度、日照時間といった自然のリズムと上手に付き合い、自分自身を優しくいたわるための具体的な「養生法」を提案します。

私たちが本来持っている自然治癒力を引き出し、根本からゆらぎにくい心と体質へと整えていきましょう。
ページをめくるごとに、自分の不調の正体がわかり、心がふっと軽くなるはずです。

もう、季節の変化に振り回されない。
これは、変化の多い時代を生きるあなたのための、一生もののお守りとなる一冊です。

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