なぜ夏に見える星座と冬に見える星座は違うのか【眠れなくなるほど面白い 図解 天文学の話】


地球の公転が星空に影響を与えている
夜空に輝く星座は、季節によって見え方が変わります。これは、地球が1年をかけて太陽のまわりを公転しているため、見える星々の位置が少しずつ変わるからです。春に見えていた星が秋には見えなくなるなど、観測できる星座も移り変わります。
地球は1年で太陽のまわりを1周(360度)します。1カ月あたり約30度移動するため、同じ星座を観測していると徐々に西へ移動し、やがて見えなくなるのです。
日本から観測できる代表的な季節の星座を挙げると、春に有名なのはおとめ座です。星の数が多く、88ある星座のなかで2番目の大きさを誇ります。
夏の星座はさそり座です。中心にはアンタレスという1等星があります。寿命が近いとされ、天文学的にも注目されています。
秋の星座では、アンドロメダ座が知られています。また、ペガスス座やカシオペヤ座も秋の星座として人気があります。近くにはアンドロメダ銀河があり、観察できます。
冬の星座の代表はオリオン座で、中央に並ぶ三ツ星が特徴的であり、非常に見つけやすい星座です。また、オリオン座を構成する1等星のベテルギウスも冬を代表する明るい星として知られています。
季節ごとに見える星座は変わる
地球が太陽のまわりを1年かけて回るため、季節によって観測できる星座は変わる。

1年中見える星座もある
北半球から見える星は北極星を中心に円を描くように回っているので、北極星に近い星座は1年を通して観察できる。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 天文学の話』監修:渡部 潤一
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 天文学の話』
監修:渡部 潤一
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