”ごちそう感”が料理の出し方ひとつで爆上がりするワケ【眠れなくなるほど面白い 図解 料理の話/鳥羽周作】

料理で感動を引き寄せる”期待値コントロール”
驚きは料理の出し方でつくれる
僕は「量や盛り方、呼び名、出し方の抑揚を工夫すれば、ごちそう感をつくれる」と考えています。料理そのものを大きく変えなくても、見せ方を工夫するだけで印象は変わるんです。
まず量です。同じ料理でも一人前を少なめに盛るのか、どんと大盛りにするのかで受け取り方はまったく違います。小鉢をたくさん並べれば品数が増えたように見えるし、大皿に盛れば勢いと迫力が出ます。量の設計だけでも「今日は特別だな」と思わせることができるんです。
次に盛り方です。盛り付けは目的ではなく手段。きれいに見せることがゴールではなく、どう感じさせたいかが大事です。立体的に積んで高さを出せば豪華に映るし、あえて余白を広く取れば上品に見える。同じ材料でも盛り方ひとつで期待値は上下する。
呼び名も重要です。料理名はただのラベルじゃなくて、先入観を生む道具です。「煮物」より「特製の煮込み」と呼ぶだけで、手間がかかっていそうに感じられる。言葉ひとつで「食べてみたい」という気持ちを動かせるんです。
出し方の抑揚も欠かせません。一度に全部並べるのか、順番に出して変化をつけるのか。途中で口直しを入れて気分を切り替えるのも効果的です。食卓に高低差をつけることで、同じ料理でも盛り上がり方が変わります。
量・盛り方・呼び名で変わる“ごちそう感”
量・盛り方


- 【大皿】:迫力が増して華やかになる
- 【小鉢】:品数が多く見え、少量ずつでも充実感が出る
呼び名

料理は、量や盛り方を工夫することによって期待値が変動する。小鉢を並べれば食卓が豊かに見え、大盛りにすれば迫力が増す。また、呼び名を変えるだけでも食べ手の心を動かせる。
出し方の抑揚で食卓にドラマを生む
一度に全部料理を出すと、インパクトを与えられる

順番に料理を出すと、リズムと一定の流れが生まれる

料理をどう出すかは、食卓の“演出”として欠かせない要素。一度に全部出すのか、順番に出して変化を生むのかで違った印象になる。
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 料理の話』著:鳥羽周作
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 料理の話』
著:鳥羽周作
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いつもなんとなく食べている家の料理。
料理はレシピ通りに作ればおいしいと考えがちですが、実は自分や家族が本当に「おいしい!」と感じるために一番重要なのは、“誰がどんな目的で食べるのか”というゴールを設定すること。
例えば肉じゃがひとつでも、それをおかずにガッツリご飯を食べたいのか、つまみながらお酒を楽しみたいのかで、食べる人が求める味付けは違います。
そのように食べる人のことを考えるだけで、料理のゴールが設定され、本当の「おいしい!」が生まれます。
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