料理の印象は「入口と出口」で決まる!入口と出口にぴったりの品とは!?【眠れなくなるほど面白い 図解 料理の話/鳥羽周作】

料理の印象は入口と出口で決まる
はじまりは繊細に、終わりは濃厚に
料理の流れは、映画のように設計できます。最初はやさしく、最後がしっかりしていれば、全体の印象はぐっと強く残るのです。コース料理でも家庭の食卓でも、入口と出口をどう組み立てるかが重要なポイントと言えます。
まず入口には、薄味で繊細な料理を置くのが効果的です。やさしい味わいは舌を整え、感覚を研ぎ澄ます役割を果たします。そのあとに続く一皿の印象を際立たせるための静かな序章なのです。
続いて、インパクトのある料理を置くと流れが生まれます。強めの塩味や香ばしさ、食感の変化によって、味覚のテンポが一気に跳ね上がります。この起伏がコース全体のドラマを生み、食べ手の記憶に残る展開をつくります。
そして出口には、余韻を残す一品を据えるのが理想です。糖度の高いデザートや、うま味の強いチャーハンのような締めの料理は、食べ終えた瞬間に幸福感をもたらします。終わりよければすべてよし――その言葉の通り、最後の満足が「また食べたい」という思いを呼び起こすのです。
家庭でも応用は難しくありません。最初にやさしい味の前菜を出し、途中に香ばしい主菜を挟み、最後にデザートで締めるだけで十分な効果が期待できます。こうした小さな設計が、日常の食卓に物語のあるおいしさを生み出すのです。
驚きにはじまり、安心感で締める

人は最初と最後の印象を強く覚える。入口となる最初の一品は、やさしい味で舌を整え、感覚を研ぎ澄ます“静かな導入”にする。そのあと、インパクトのある料理で驚きを与え、刺激を加えて食欲を立ち上げる。そして出口となる最後の一品では、糖度やうま味のある味わいで安心感を残す。すると、料理は「また食べたい体験」へと変わっていく。
入口と出口にぴったりの品
最初にやさしい味の茶碗蒸しからスタート。最後はうま味の強いチャーハンを出して、食べ終えた瞬間に「満たされた」と感じてもらう。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 料理の話』著:鳥羽周作
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 料理の話』
著:鳥羽周作
シリーズ累計300万部突破!『眠れなくなるほど面白い図解シリーズ』に料理ジャンルが初登場!
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