ハロウィンの仮装は「悪霊対策」だった? 世界に存在する死者とつながる文化【眠れなくなるほど面白い 図解 死の話】

世界に存在する死者とつながる文化

家族の霊を温かく迎える世界の慣習

 日本のお盆やお彼岸に限らず、世界には先祖の霊が戻ってくると信じ、その訪れを迎える文化があります。亡き人々ともう一度つながり、特別な日を過ごすという価値観が、今も各地に受け継がれているのです。

 メキシコの「死者の日」はその代表例です。11月1日と2日に、オフレンダと呼ばれる祭壇を用意し、故人の写真や好物、砂糖菓子のドクロを飾ります。オフレンダやお墓まわりの道はマリーゴールドで華やかに飾られ、これが霊を導く道しるべとなります。墓地では家族が集まって食事や音楽を楽しみながら、先祖の霊の帰りを心から歓迎するのです。

 古代ケルトの「サウィン」もまた、先祖の霊を迎える祭りでした。サウィンは本来、収穫を祝う行事であり、1年の終わりとはじまりという節目に行われます。この夜はあの世とこの世がもっとも近づくとされ、先祖の霊が家に戻る一方で悪霊も現れると信じられていました。人々は悪霊に悪さをされないよう、自らが恐ろしい姿に扮することで身を守りました。こうした風習が受け継がれ、現代でも馴染み深いハロウィンの仮装文化につながっています。

 地域ごとに形は違っても、大切な家族の霊を迎え、感謝やつながりを確かめるという願いは共通しています。

華やかに先祖を迎える「死者の日」

メキシコでは11月1日と2日が「死者の日」と呼ばれ、先祖の霊を温かく迎える祝祭が催される。家族が集い、にぎやかに過ごしながら亡き家族に感謝する。

この世とあの世がつながる収穫祭「サウィン」

サウィンは、収穫を祝いつつ先祖の霊を迎える古代ケルトの祭り。悪霊から身を守るために仮装が行われ、この習慣が現代のハロウィンへと引き継がれた。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 死の話』監修:島田裕巳

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