そこまで不便じゃなかった? 携帯電話がない時代のつながり方とは【眠れなくなるほど面白い 図解 昭和の話】

そこまで不便じゃなかった? 携帯電話がない時代のつながり方

掲示板や貼り紙、放送で事情を伝えた

今のようにスマホで連絡が取れなかった昭和の時代、人と人とのつながりは、もっとアナログで、もっとオープンなものでした。

たとえば、駅の壁に備えられたチョーク伝言板。黒板に伝言を書き残しておくことで、すれ違いを防ごうというものです。「〇〇くん、30分待ったけど先に行くね」―そんなメッセージが通行人の目に触れるのも気にせず、それが当たり前の光景でした。

貼り紙も、同様に重要な連絡手段でした。「帰省中につき、お電話は通じません」といった私的な内容が、電柱や掲示板に堂々と貼り出されていたのです。

地方では、有線放送による個人宛ての呼び出しも日常的に行われ、「〇〇さん、お電話が入っています」「□□さん、役場までお越しください」といった声が町中に流れていました。プライバシーよりも実用性、街ぐるみで連絡を取り合う―そんな文化が息づいていたのです

もちろん、こうした呼び出し放送は街だけでなく、新幹線やデパートでもおなじみでした。「○○様、○号車までお越しください」「□□様、お連れさまがお待ちです」などのアナウンスが響き、人々は耳を澄ませていました。流れる音の向こうに誰かを探す―それが、昭和のコミュニケーションだったのです。

昔は手軽に電話できなかった

電話機が普及する途中段階だった昭和の時代には、現代のように手軽に連絡を取ることはできませんでした。

人とつながる手段は街中にあった

駅に設置されたチョーク伝言板や店先の公衆電話など、相手に用件を伝える手段はさまざまに存在しました。携帯電話がなくとも、そこまで不便ではなかったのです。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 昭和の話』監修:町田 忍

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 昭和の話』
監修:町田 忍


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「空前絶後のアイドルブーム 街中みんな同じ髪型」
「導入は平成から 消費税がなかった羨ましすぎる時代」
「テレビは叩けば治る 家電虐待思考」
「子どもには見せられないよ!ゆるすぎる放送基準」
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「速く回す、高く飛ぶが正義 スリリングすぎる遊具」
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さまざまな世代を越えたコミュニケーションツールになる大人から子供まで楽しめる一冊です。

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