幸せホルモンで胃腸を守る!? ストレスと胃酸の関係とは【眠れなくなるほど面白い 図解 胃と腸の話】

ストレスは胃と腸にすぐくる

血流の低下によって胃に穴が開く

ストレスが胃と腸に与える悪影響を紹介しましたが、もう少し詳しく解説します。というのも、診察をする中でストレスによって胃と腸に変調をきたす方が目立って多いためです。

副交感神経が消化を促すことは前述のとおりですが、これは副交感神経によってアセチルコリンという神経伝達物質が放出され、胃腸の消化管の動きを活発にするため。お腹の調子を整えるには副交感神経優位な状況が望ましいのです。

ところが、私たちがストレスを感じると、自律神経は交感神経に切り替わり、ストレスに反応するホルモンが分泌されます。このストレスホルモンには内臓の血流を低下させる働きがあり、これが胃に弊害をもたらすのです。胃は筋肉でできていますから、血液が不足すると硬く収縮して冷え、働きが鈍ります。このため胃酸から胃を守る粘膜の働きも低調になり、胃が荒れた状態、俗に「ストレスで胃に穴があく」ことになります。

ちなみに、アセチルコリンの分泌量を決めているのは、やる気や幸福感などポジティブな感情をコントロールする「幸せホルモン」のドーパミンとセロトニンです。ドーパミンが交感神経を刺激すると、アセチルコリンの放出が抑えられて消化機能が低下。一方、セロトニンが副交感神経を刺激すると、アセチルコリンの分泌が促進されて消化作用が向上します。

ストレスは胃酸と粘液のバランスを崩す

ストレスで交感神経が優位な状態が続き、胃が弱ったときに胃酸がたくさん分泌されると、胃の粘膜が荒れる、もしくは破れるなどして、胃痛を引き起こします!

幸せホルモンは腸でつくられる

体内のセロトニンの約90%は腸に存在しています。小腸のぜん動運動を活発にする働きがあります。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 胃と腸の話』著:福原 真一郎

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 胃と腸の話』
著:福原 真一郎

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太りやすい、病院に行ってもわからない慢性的な不調がある、疲れがすぐに溜まる、など、そんな悩みの原因は“胃と腸”が疲れているからかもしれません。また、胃と腸はメンタルとも密接に関わりがあり、痛みや不快症状が出やすい内臓でもあります。そんな胃と腸の状態が回復することで、その他の内臓や全身の機能がみるみるよみがえり、肥満、健康診断の数値、疲労感などが消えていきます。
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さらに今の自分はどんな状態なのか簡単にわかるチェック法なども掲載し、自分の体と向き合えます。
どれも簡単にできる方法ばかりなので、ストレスで胃と腸の調子がよくない、なんとなく不調が続いている、という方にはぜひ手に取って頂きたい一冊です。

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