血管と血液の老化は 見た目を老けさせ肥満を招く【図解 血管・血液の話】
肌がくすんで太りやすくなる
筋力が年齢とともに衰えるように、当然のことながら血管も衰えます。しかし、近年は食生活の変化などによって、実際の年齢よりも血管年齢が高い人が急速に増えています。若いうちは血管年齢など気にならないかもしれませんが、実は、血管年齢は見た目の年齢をも大きく左右するのです。
例えば、血管が老化して血流が悪くなると、肌の細胞に酸素や栄養素が十分に行き渡らず、肌のターンオーバーがうまくいかなくなります。そのため古い角質が残って肌がくすみ、シミ・シワもできやすくなります。これは髪の毛や爪も同じ。体表に近い組織や指先などの末端には、毛細血管によって酸素と栄養素が届けられます。けれども、血液がドロドロになると真っ先に影響を受けるのが毛細血管。極細なので、血流が滞ると詰まってしまいます。その結果、肌や髪の毛、爪に血管・血液の老化の影響がてきめんに表れるのです。
また、血流が悪くなると太りやすくなります。体のさまざまな組織に十分な栄養が届かないため、内臓の機能が低下。働きが悪くなるのでエネルギー消費量も減り、余ったエネルギーは体脂肪となって皮下や内臓についてしまいます。
もちろん、血管・血液の老化は病気のリスクも高めます。高血圧や糖尿病、脳梗塞、心筋梗塞などあらゆる病と繋がっているので、若くても血管年齢の高い人は要注意です。
出典:『眠れなくなるほど面白い 図解 血管・血液の話』
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 血管・血液の話』
著者:栗原 毅 栗原丈徳
著者プロフィール
栗原 毅:1951年新潟県生まれ。北里大学医学部卒業。前東京女子医科大学教授、前慶応義塾大学特任教授。現在は栗原クリニック東京・日本橋院長を務める。日本肝臓学会専門医。治療だけでなく予防にも力を入れている。血液サラサラの提唱者のひとり。
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日々の乱れた食生活や運動不足、肥満などをはじめ、さまざまな原因でドロドロになってしまう血液。「なんとなくダルい」「寝ても疲れが取れない」「むくみや冷えにずっと悩んでいる」などを感じている人は、血液の状態が悪くなっている可能性も。そのままの状態にしておくと動脈硬化になり脳卒中や心筋梗塞のリスクを高めたり、血流が悪くなることで認知症などにも影響を及ぼすと言われています。人生100年時代と言われる昨今、大病せずに健康寿命を全うするためには、血液をサラサラに保っておくことが中高年以降は必須です。本書では肝臓専門医で『血液』の専門家でもある著者による、血管と強くして血液をサラサラに保つ簡単な方法をこれだけやっておけば大丈夫、という厳選したメソッドで紹介します。『血液をきれいにする歯磨き』『酢トマトを食べる』など誰でも簡単にできて効果絶大なものばかり。血圧、中性脂肪などが高い方をはじめ、いつまでも病気知らずで若々しくいたい方など、あらゆる人に読んでいただきたい一冊です。
公開日:2024.09.13