吐しゃ物の清掃は駅員の大きな負担
年末年始などの宴会シーズンには電車利用者のなかに酔客が増えます。ほろ酔いくらいなら大丈夫かもしれませんが、泥酔したときに起こり得るのが車内での嘔吐です。泥酔した状態、もしくは体調不良で吐き気を催した場合、一番良いのは自宅に帰ってから吐く、または自前のエチケット袋に吐き、それを自宅で処分することです。駅のごみ箱に捨ててしまうと何かの拍子で袋が破れ、ごみ箱が汚れて悪臭に包まれる可能性があります。自宅まで耐えられない場合は、駅のトイレでひと呼吸置くようにしましょう。吐いてしまう場合はやむ得ませんが、大便器が汚れ、吐しゃ物が便器に詰まる可能性があるので注意が必要です。
どうしても耐えられず車内や駅で吐いてしまった場合、そのまま放っておくのはもってのほか。放置している吐しゃ物に気づかずに踏んでしまう人も出てきます。また、座席に吐かれていることに気づかずに座ってしまうということもあります。ほかにも、吐しゃ物からノロウイルスに感染するといった二次被害の危険があるので、すぐに清掃しなければなりません。もし吐いたら車掌や駅員に必ず伝えましょう。最悪の事態にならないよう、まず体調に不安があるときは、快速ではなく停車駅の多い各駅停車に乗ることをおすすめします。
電車内で吐かないようにするための対処法
お酒を飲みすぎないようにする
嘔吐するまでお酒を飲むのは、周りの人に迷惑がかかります。お酒はほどほどにしておきましょう。
各駅停車に乗る
各駅停車であれば、車内で嘔吐してしまう確率を下げられます。気分が悪くなったら一度下車しましょう。
トイレに行く
水でうがいをしたり、顔を洗ったり、トイレで少し休んだりすると吐き気がおさまることがあります。
エチケット袋を持参する
嘔吐しそうになった際、エチケット袋を用意しておけば車内を汚さずに済みます。
出典:『眠れなくなるほど面白い 図解 鉄道の話』 綿貫 渉
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 鉄道の話』
綿貫 渉 著
通勤・通学、旅行・おでかけ…私たちは普段何気なく電車や駅を利用していますが、なぜ安全に時間通りに運行できるのか、遅延や事故・トラブルの際はどう対処しているのか、意外と知らないことも多い鉄道の話。本書では、今さら聞けない基本的なしくみから、知るほど面白い鉄道の歴史まで、図解やイラスト付きでわかりやすく解説します。
公開日:2023.07.16