二度あることは三度ある確率
コイン投げで検証
「二度あることは三度ある」という言葉は文字通り、二度起こったことはもう一度起こることが多い、またはよいことも悪いことも続くことが多いというような意味合いで使われています。
実際に確率を出して、これを検証してみましょう。
わかりやすいように、1枚のコインを5回投げたときの表裏の出方で考えてみることにします。コイン投げの結果、表と裏が交互に出る場合と、表か裏のどちらかが連続で3回以上出る場合では、どちらの確率のほうが高いのでしょうか?
連続3回以上出る場合が多い
実際に計算してみると、1枚のコインを5回連続で投げたときの出方は全部で32通りあります。そのうち、表と裏が交互に出るのはたったの2通り(6.25%)しかありません。5回ともすべて表、またはすべて裏になる確率も同様です。
一方、表か裏が連続で3回以上出る場合は全体の半分、16通り(50%)もあります。要するに、確率2分の1の出来事は、交互に起こるよりも、3回以上連続で起こることのほうがはるかに多いのです。
また、この例を抜きにしても、同じようなことが続けて起こると記憶に残りやすいために、そういった連続して起こるケースが多いというイメージが、人々の間で強くなっている可能性もあります。
出典:『マンガでわかる 図解 眠れなくなるほど面白い 確率の話』
【書誌情報】
『マンガでわかる 眠れなくなるほど面白い 図解 確率の話』
著者:野口哲典(マンガ:田伊りょうき)
当社の「眠れなくなるほど面白い 図解」シリーズをよりわかりやすく解説する「マンガ図解」シリーズの第1弾! 我々の日常に深く入り込んでいる「確率」。朝の天気予報で「降水確率」を確認したり、野球シーズンには勝率や打率をチェックしたりする方もいると思います。ジャンケンやサイコロの目、ゲームのガチャやくじなどの当たる確率、人生の節目にあたる受験の合格確率やプロポーズの成功確率など、実にさまざまなシーンで「確率」の話になるのです。そんな「確率」をマンガと図で解説し、面白く読み進めながら知識を得られる一冊。「運命の出会い」を確率にするとどのくらいになるのか、最低でも一校は合格するための受験の仕方など、勉強としてではなく実際に役立つ確率の話ばかりなので、ぜひご一読ください。
公開日:2024.06.09